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エイズ、エボラより怖い! 身近に迫る狂犬病の脅威

一時期よりも少なくなっているが、それでもまだエボラ出血熱感染者のニュースが途絶えない昨今。どのようにすれば終息するのか? ウイルスと医療技術の進化との闘いということになるのだろう。
ところで、これだけ医療技術が進化した現在でも、疾病したら致死率100%と言われ、今のところ打つ手なしという伝染病がある。『狂犬病』だ。

『狂犬病』……ラブドウイルス科リッサウイルス属の狂犬病ウイルスを病原体とするウイルス性の人獣共通感染症。その感染ルートはウイルスを保有するイヌ、ネコおよびコウモリを含む野生動物に咬まれたり、引っ掻かれたりしてできた傷口からの侵入による。
また極めて稀ではあるが、濃厚なウイルスによる気道粘膜感染によって発症するケースも認められている。急性期の症状として不安感、恐水症状、風に敏感に反応する恐風症、興奮性、麻痺、精神錯乱などがある。これが『狂犬病』といわれるゆえんだ。そしてその後、脳神経や全身の筋肉が麻痺を起こし、昏睡期に至り、呼吸障害によって死亡する……。

現在、予防のためのワクチンはあるが発生後の治療が確立されていないのが現状だ。ちなみにエボラ出血熱の致死率は50〜80%。エイズは致死率こそ高いが、発症するまでは時間がかかり有効なワクチンも開発されつつある。その点から考えると、致死率100%のうえ、治療手段が確立されていない狂犬病が、いかに恐ろしいかがわかる。

それでも現在の日本でこの伝染病に対する危機感が決して高くないのは、1956年以来、ヒト・イヌ共に発生が確認されていないからだろう。しかし、これは、あくまでも日本国内でのこと。
実は世界保健機関(WHO)によると、全世界で狂犬病での死亡者は毎年3万5000〜5万人にもなるという。アジアでの発生が大部分で、アジア、アフリカでは狂犬病のイヌから多く感染。また、南米では、吸血コウモリによる家畜の狂犬病が経済的な被害を及ぼしているようだ。その他にもアライグマ、スカンク、キツネなど野生動物の狂犬病を根絶できないでいる。というのも、基本的に哺乳類全般に感染するものであり、感染経路が広いからだ。なんと最大の哺乳類であるクジラに感染した例もあるという。

要するに現在でも海外旅行の際に犬やそれ以外の動物に噛まれれば、感染する可能性はかなり高い。
また、ウイルスは“生き物”である。動物同様に“進化”してヒトからヒトへの感染ができるようになったら……? 決してありえない話ではない。
恐怖のパンデミックは、もしかしたら、すぐそこまで来ているかもしれない……狂犬病はその可能性を含んでいるのだ。

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