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岩井志麻子【あの男とこの男は違うけれど……】1/4

2015-02-03

岩井志麻子のあなたの知らない路地裏ホラー

読者やファンというのは大変ありがたい存在であるが、たまに困ったなぁと思わされる人たちもいる。私のようなマイナーなオバサンでもそうなのだから、誰もが知っている美男美女の芸能人などは本当にいろいろ大変だ。

先日、美熟女タレントの梅香さん(仮名)にこんな話を聞いた。

「テレビの中から僕を見つめてくるとか、コンサート会場でステージから俺だけに熱いメッセージを送ってきたとか、ファンの強い思い込みは昔からよくありますけど。

ある日マネージャーに、如月と名乗る男がやっているブログを見せられました。

“梅香は赤い着物が似合うと書いたら、すぐ赤い着物でテレビに出た”“あの映画を梅香と観たいと書いたら、梅香はラジオでその映画の話をした”なんて書いてる。

赤い着物も映画の話も本当にたまたまなんですが、現実のことです。私はそのブログを知らなかったのに、彼のために着物を選んだり、彼に応える形で映画の話をした、そうとしか思われなくなってました。彼の書いた文の日付の方が、現実より先なんですもん。

それで先月、ついに如月がうちの事務所に押しかけて来たんです。私はいませんでしたが、居合わせたマネージャーによると私を呼べと騒いで、刃物まで出したんですって。

もう削除されてますが、当日の如月のブログには私が血だらけの全裸で死んでる写真までアップされてたんですよ。写真には、こんな文が添えられてました。

“梅香が二月のある日、ファンにレイプされて刺し殺される夢を見た”

もちろん私の顔に別人の体を合成したものですが、隅々まで私の体にそっくりな裸を選んでました。私は脱ぐ仕事はしてないし、プライベートでも裸なんか撮らせたことないのに。この如月は予知能力や透視能力があるのか、それとも知り合い? ぞっとしました」


岩井志麻子(いわい しまこ) プロフィール
1964年12月5日生まれ
A型
高校在学中の1982年、第3回小説ジュニア短編小説新人賞に佳作入選。少女小説家を経て、1999年『ぼっけえ、きょうてえ』が選考委員の絶賛を受けて、日本ホラー小説大賞 を受賞。 半生を赤裸々に語るトークや「エロくて変なオバチャン」を自称する強烈なキャラクターが注目を集める。

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