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【武豊】ステイゴールドの急死で思い出すこと

[週刊大衆03月02日号]

人生に役立つ勝負師の作法 武豊
ステイゴールドの急死で思い出すこと


数多くの競馬ファンに愛されたステイゴールドが、繋養先の北海道日高町のブリーダーズスタリオンステーションで亡くなりました。死因は大動脈破裂。今シーズン最初の種付けをした直後のことだったそうです。

まだ21歳……あまりにも早すぎる死でした。
現役時代の成績は、50戦して7勝。その中には、ドバイでの勝利(シーマクラシック)と、ラストランとなったGⅠ「香港ヴァーズ」での優勝という輝かしい勲章があります。
4度のGⅠを含め、計12度も2着になったことから、"シルバーコレクター"と呼ばれたステイゴールド。最後の舞台に選んだ香港で、念願のGⅠを取ったときに見せたラスト100メートルの脚は、まさに翼がはえたような感じで、映画やドラマを超えるドラマチックなレースでした。

引退後、種牡馬となった彼が輩出したGⅠ馬は8頭。
タイトル数は21個に上ります。その中には三冠馬オルフェーヴル、ゴールドシップなどそうそうたる馬たちがいて、どういうわけかすべて、ライバルとして僕の前に立ち塞がってきました。
二度と彼に逢うことはできませんが、今度は、彼が残した産駒……孫たちとコンビを組み、天を翔けているだろう彼にうれしいニュースを届けたいと思います。

このステイゴールドが亡くなったのと同じ日、ミルコ・デムーロ騎手とクリストフ・ルメール騎手の2人が、揃ってJRAの新規騎手免許試験に合格したというニュースが届きました。
世界中、どこの競馬場に行っても顔を合わせる2人の合格は、僕にとっても大きな刺激になります。

ミルコがJRAの短期免許を取得したのは1999年で、これまでJRAで残した成績はGⅠタイトル10個を含めて354勝。もうひとりのルメールも、02年に短期免許を取得し、GⅠ5勝を含む245勝。長い期間をかけて日本の競馬を理解し、自分たちのポジションを築き上げてきました。

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