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プロ野球12球団「ペナント獲り監督力」完全分析

[週刊大衆3月16日号]

勇将の下に弱卒なし――。チームの命運を握るのは、やはり指揮官。「戦力差」を跳ね返す真の名将は誰だ!?

球春到来――。オープン戦たけなわだが、今季はセ・パ両リーグで5人の新人監督が誕生。例年になく"新鮮"なペナントレースになることは間違いない。
「監督がどんな野球をやろうとしているのか、それを明確にして、チームに浸透させなければ勝利はおぼつかない。その意味で、監督の存在は非常に大きい」
と言うのは、巨人、中日などでコーチを歴任した黒江透修氏。投打の戦力の充実はもちろんだが、各チームの「監督力」こそが、ペナント優勝を占う大きなカギとなるのだ。以下、セ・パ12人の指揮官の監督力を総点検してみたい。

まずは、両リーグの昨季のペナント覇者、巨人とソフトバンク。監督に関しては、両チームは好対照だ。
巨人の原辰徳監督は、今季で通算12年目となる。
「昨季はかろうじて優勝はしたものの、日本シリーズに出られず、日本一奪回が至上命題。ところが、選手の高齢化もあってこれがなかなか難しい」(巨人番記者)
そこで、原監督は「チームを解体するつもり」で、大胆な改革に乗り出した。
それが、阿部慎之助の一塁コンバートであり、澤村拓一(ひろかず)の抑えへの転向である。

「慎之助を一塁にコンバートしたのは、私の勝負でもあります。結果が出なければ、私も叩かれる……」
と決意を語る原監督だが、その実績は申し分なし。これまで、リーグ優勝7回、日本一2回と、「名将」と呼ぶにふさわしいものだ。
ただ、数年前から周囲には「もう疲れた」と漏らしているという。
「彼の精神的な疲労はピークに達している。2年契約が今オフに切れるのでシーズンの結果によっては勇退の可能性もある」(事情通)
主力選手が高齢化し、得意のFA補強でも本命に逃げられた巨人。頼みの綱は、経験豊富な指揮官の采配のみかもしれない。

一方、昨季日本一に輝いたソフトバンクは、監督経験どころが、コーチ経験すらない"ド新米"工藤公康(きみやす)監督を指揮官に据えた。
黒江氏は、ここが"心配の種"だと指摘する。
「新監督5人の中で、工藤監督が一番心配です。前任の秋山監督は、コーチを信頼して、彼らに任せる体制をとっていましたが、キャンプを見ると、工藤監督は何から何まで自分でやりたがるようなそぶりを見せています。あれではうまくいかないのでは……」
新米ながら、参謀であるヘッドコーチを置かなかったのも気になるところ。

「工藤監督は今季、唯一の投手出身監督。球界の定説に。"投手は何でも自分でやりたがる猪突猛進タイプが多いので、監督には向かない"というものがある。これは仙ちゃん(星野前楽天監督)も認めていた」
とは前出の事情通の弁だが、当の工藤監督は、
「自分はダイエー時代に巨人に行った裏切り者。そんな自分に監督を任せてくれた球団の期待に応えたい」
と話しているというから、ヤル気満々の模様。ヤル気を空回りさせず、ペナントレースを盛り上げてほしい。

昨季のセ・パ王者を猛追するのが、今季の優勝候補に挙げられる広島とオリックスだ。
野村監督を引き継ぐ広島の緒方孝市監督にとって、今年は「勝負の年」。メジャーから黒田博樹が帰ってきたうえに、エースのマエケン(前田健太)は健在。2年目の好投手・大瀬良大地もいる。抜群の投手力を誇る広島は、識者の間でも優勝候補に挙げられている。
「選手たちも今年はかなり優勝を意識していますよ」
と広島番記者は言うが、考えてみれば、これは新米の緒方監督にとっては少々酷な話かもしれない。

「マエケンが今オフにメジャー挑戦するのは既定路線だし、黒田も引退する可能性があります。優勝するなら今年しかないんですよ」
就任1年目にして、優勝を義務付けられた監督の心中や、いかばかりか。

緒方監督と同様に、オリックスの森脇浩司監督も優勝が義務付けられている。
「昨季、首位ソフトバンクを2厘差まで追い詰めたことで親会社が"その気"になり、今季は初の大型補強をしました。日ハムの小谷野栄一、アスレチックスの中島裕之、DeNAのブランコなどを獲得して打線を充実させ、広島からはバリントンを獲得して投手陣も補強。森脇監督は言い訳ができない状況に追い込まれています」(オリックス番記者)

加えて、オフにはエースの金子千尋のメジャー流出が確実視されているため、広島と同様、今季勝たねばいつ勝つ――の状況なのだ。
昨季の采配を見る限り、投手交代のタイミングなどで森脇采配は随所に冴えを見せているのだが、一つ心配事がないではない。
「昨季のオリックスの好調を支えたのは馬原孝浩、佐藤達也、平野佳寿(よしひさ)の"抑え3人衆"です。ただ、森脇監督はこの3人をフル稼働させすぎて、最後の最後にバテさせてしまった。それが、ソフトバンクに鼻の差でVをかっさらわれた原因です」(スポーツ紙デスク)
ときには柔軟な采配も必要なのかもしれない。

続いては、CS進出を狙う4球団。セの阪神、DeNAとパの日ハム、ロッテ。
阪神は、巨人の対抗馬となってもおかしくないのだが、和田豊監督が契約延長したため、このグループに入れざるをえなかった。
「和田さんは愚将の典型ですわ。昨季、阪神の外国人は4人ともタイトルホルダーになりました。メッセンジャーが最多勝と最多奪三振、呉昇桓(オンスンファン)がセーブ王、マートンが首位打者、打点王がゴメス。それでも優勝できなかったのは、和田さんの力量不足と言わざるをえません」(阪神番記者)

昨オフ、球団から続投要請を受けたことを和田監督が家族に話したら、「家族が"まだやるの"と、のけぞった」という話も伝わる。和田監督の続投決定は、ファンにとっても家族にとっても予想外だったのか。

DeNAの中畑清監督は、今季ようやく花開きそう。DeNA番記者が言う。
「DeNAはフロントが素人だったため、最初は打撃優先の方針で補強していたんです。その理屈は"投手は1週間に1回だけど、打者は毎日だから重要"というもの(笑)。ただ、ようやく野球を理解し、投手陣が整ってきたんです」

日本ハムの栗山英樹監督は、就任1年目に優勝、翌年に最下位に沈むなど、浮き沈みが激しい。ただ、監督力は低くないという。
「実は、原監督が"彼は野球をよく知っている"と高く評価し、第一次政権時代に入閣を熱心に打診していたんです。今季は"超人"大谷翔平以外に、スターを何人出せるかにかかっていますね」(日本ハム番記者)

続くロッテの伊東勤監督の評価は芳しくない。
「彼は、西武の黄金時代を支えた広岡、森監督の"負けない野球"の申し子ですが、これをはき違えた管理野球が過ぎる。負け試合のあとのミーティングが長く、敗戦の責任をなすりつけるので、選手たちからは総スカンですよ」(球界関係者)
と、手厳しい。

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