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乱獲・円安で大ピンチ 日本の回転寿司が危ない!

[週刊大衆06月01日号]

アベノミクスに、ウクライナ情勢。政治の余波を受けて、安くてうまいささやかな楽しみが風前の灯に――。

日頃の昼食にも家族サービスにも重宝する回転寿司は、庶民の強い味方。
だが、その回転寿司がネタの仕入れ価格の高騰によって、危急存亡の時を迎えつつあるという。
「その典型例がサーモンの仕入れ価格の高騰です。大手食品会社が行った調査によれば、回転寿司で最もよく食べられているネタはサーモン。その一番人気のサーモンが昨年夏頃から、約20年ぶりに高騰を続けているんです」(食品業界紙記者)

寿司ネタに使われるサーモンには、アトランティックサーモン(サケ)とトラウトサーモン(マス)の2種類がある。どちらも養殖ものだが、養殖技術の向上によって安定した供給が可能になり、これまでは価格の変動も小さかった。

ところが、トラウトサーモンは前年比で約15~16%も価格が上昇しているのだ。"物価優等生"と言われてきたサーモンの価格が、なぜ急騰したのか。
「風が吹けば、桶屋が儲かる」ではないが、その背景には、昨年3月に起きたロシアによるクリミア半島編入に端を発したウクライナ情勢があるという。

ロシアのプーチン大統領の強硬姿勢に反発した米国とEUは、ロシアに対する経済制裁を発動したが、
「昨年8月、プーチンはEU諸国から食肉や魚介類、農産物などの輸入を1年間禁止する対抗措置を取りました。これによって、サーモン生産量世界一のノルウェーとロシアの取り引きが停止状態になったんです」(経済ジャーナリスト)

ロシアは、代わりにサーモン生産量世界第2位のチリとの取り引きを画策。このため、チリ産サーモンの価格が急騰する結果に。
「チリ産のサーモンを輸入していた日本は"ロシア参入"のとばっちりを受ける形になりました」(同ジャーナリスト)

さらに、アベノミクスによる円安で輸入品の価格が軒並み高騰。寿司ネタとなる海産物も例外ではなく、仕入れ価格が急騰する結果を招いている。また2年前にチリ産の養殖サーモンにウイルス性の病害が広がり、生産量が激減。需給が逼迫(ひっぱく)したことで価格が高騰したという事情もあった。
「同じ頃、ノルウェー産の養殖サーモンも低水温による成育の遅れが原因で生産量が減少。価格が急騰しています」(同)

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