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【武豊】 一年に一度の大舞台。日本ダービーです

[週刊大衆06月08日号]

人生に役立つ勝負師の作法 武豊
一年に一度の大舞台。日本ダービーです


今年もまた、一年に一度の最高の舞台、「日本ダービー」がやって来ました。
ケガのためスタンドから観戦するしかなかった2010年、隣に座っていた競馬ファンのオジサンから、「武豊の出ないダービーはダービーじゃない」とまで言っていただいたことを思うと、まずは、人馬とも、無事にこの日を迎えられることを誇りに思い、喜びたいと思います。

――ダービーって、どんな雰囲気なんやろう?
19歳で初挑戦した88年のダービーは、16番人気のコスモアンバーに騎乗して16着。優勝したサクラチヨノオーに10馬身以上の差をつけられていました。

ダービーの雰囲気を楽しむどころか、「何がなんだかわからなうちにスタートして、何もできないうちに終わった……」という苦い思いが残っています。
その後も、厚い壁に何度も跳ね返され、口さがない人には、「武豊はこのままダービーを勝てない」とまで揶揄されました。
あれは、何度目の挑戦のときだったか。判で押したように、「あとはダービーだけですね」と気持ちを問われ、思わず、反発したこともありました。

「ダービーもそのほかのGⅠレースと同じ。特別なものじゃありません」
そんなワケないのに、ムキになっていました。

「僕よりベテランで、ダービーを獲っていない人なんてたくさんいるじゃないですか」
ダービージョッキーに年齢なんてまったく無関係とわかっていたのに、ぞんざいな物言いをしたこともありました(苦笑)。

若気の至りと許していただくしかありませんが、それだけ、ダービーは僕にとって特別なレース……すべてと引き替えにしてでも獲りたい最高の勲章でした。

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