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“民主党DVD抹殺事件”も発覚! いまだ続く原子力ムラ「悪魔の支配力」 vol.1

[週刊大衆06月25日号]

“日本のタブー”に切り込んだドイツ制作の一本のドキュメンタリー番組が、いま、話題となっている。

「ドイツの国営テレビが3月8日に放送した番組なんですが、“福島原発事故”を真正面から取り上げ、福島原発の元安全検査員や、前福島県知事・佐藤栄佐久氏などに直撃取材し、“聖域”とされてきた“原子力ムラ”の核心に迫った内容です」(全国紙社会部記者)

原子力ムラとは、原発という巨大利権をめぐり、政府、財界、官僚、学者、マスコミの特定の関係者によって構成された集団を指す。
「この番組内では、福島原発事故発生当時の首相・菅直人氏にインタビューし、“首相の自分にさえ情報が回ってこないネットワークがある”“原子力ムラに対抗しようとし、辞任に追い込まれた”と、原子力ムラの脅威の支配力を明らかにしています」(前同)

なんと一国の首相さえをも、支配下に置いてしまうという原子力ムラ。
その悪魔の支配力とは、いったい、どれほどのものなのか。
「この番組は当初、民主党内にある原発事故収束対策プロジェクトチーム(PT) での教材として使用するため、民主党によって日本語に訳され、DVDに記録されたんです」(同)

この原発PTは、国民目線に立ち、今後の原発のあり方を考えるために民主党内に設置されたものだ。
「しかし、原発PTに反原発の番組を見せるとは何事かと、原発推進派として知られる前原誠司政調会長と、仙谷由人政調会長代行らから圧力がかかったといわれています。その結果、DVDの存在は消された。抹殺されたといっても過言ではないですね」(同)
事故からすでに1年以上が経ち、56%の国民が原発に反対(共同通信の5月末調査)という状況でも、原子力ムラは権力の中枢に潜り込み、厳然たる影響力を持っているのだ。

原発問題を追い続けているジャーナリストの田中稔氏は、原子力ムラの特殊性について、こう語る。
「原発のような巨大利権が絡めば、政官財の癒着は、どこの国にもあります。ですが、米国などでは学者、マスコミまで与してはいない。だから、自浄作用がまだ働きますが、日本の原子力ムラはトライアングルどころか、より強固なペンタゴン(五角形)になってしまっているんです」

世界でも例のないほど、巨大化してしまった日本の原子力ムラ。
その影響力を一つひとつ、見ていこう。

まずは政官界からだ。
「反原発の議員は大勢いますが、本気で原発ゼロを目指しているのは、超党派の国会議員で作る勉強会『原発ゼロの会』の8名のみ。国会議員の1%にも満たないんです」(民主党関係者)
前述のドイツの番組で、菅前首相は脱原発派の議員が少ないことについて、こう発言していた。
「(電力会社から)献金をもらっている100人以上の議員に立ち向かった。なかには前首相もいた(このとき、番組では麻生太郎・元首相の映像が映し出された)
菅氏自身の責任逃れを狙った点を差し引いても、カネで魂を買われる議員の多さには驚くばかりだ。

また、電力会社はカネ以外にも議員を支配下に置く材料を持っているようだ。
「この5月末、東電労組の委員長が中部電力労組の大会で、“再稼働に慎重な民主党の国会議員は裏切り者。次の選挙で落とす”という旨の発言をしました。上部団体の電力総連は組合員数約22万人ものマンモス組織で、家族や下請け関係者も入れれば軽く100万票以上見込める巨大集票マシーン。民主党の一大支持母体です」(民主党中堅)
一方、官僚について菅前首相はドイツの番組で、「官僚の多くが東電関連会社に天下り。東電の副社長ポストは、エネルギー庁の歴代トップが天下ることになっていた」と語っている。

次に、財界だ。
『原発被爆者列島』など、多くの原発関連本を出版しているフォトジャーナリストの樋口健二氏が、こう憤る。
「原発を建てれば儲かるんです。国内だと1基6000億円、海外だと3000~5000億円。1件でこれだけのカネを手にできるものは、原発をおいてほかにありません。原発プラントメーカーにしてみれば、原発建設は一大プロジェクトで、当然、原発が建てば建つほど儲かります」

06月22日公開のvol.2に続く・・・。

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