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オウム容疑者全員逮捕の陰で進行中!「後継団体アレフ信者激増」のワケ vol.1

[週刊大衆07月09日号]

日本を恐怖のどん底に陥れたあの組織の流れを汲む団体がいま、勢力を拡大している。
その背後に潜むものとは?

6月3日、菊地直子容疑者逮捕、同月15日、高橋克也容疑者逮捕-。
特別指名手配から17年、“オウムの残党”が全員逮捕され、これで事件は一応の節目を迎えた。
しかし、一連の凶悪事件の首謀者である麻原彰晃(松本智津夫)死刑囚は、いまも信者たちに信仰され続けている。

「高橋容疑者が逃走時に使っていたキャリーバッグから、麻原の写真や10冊以上の教団本、説法テープまで発見されました。しかも、留置場では蓮華座を組み、マントラのような言葉をつぶやく始末。調べに対しても、麻原のことを“尊師”と呼び、“いまでも信じている”と話しています」(全国紙警視庁詰め記者)

84年、麻原死刑囚が設立したオウム教団は、短期間で信者が急増。高学歴のエリートたちが矢継ぎ早に入信後に出家し、サリンや猛毒ガスの製造、銃の密造など、前代未聞の凶悪犯罪集団へと変貌する。
代表的な犯罪だけでも89年11月、教団の信者脱会支援に取り組む坂本堤弁護士(当時33)と、妻の都子さん(同29)、長男の龍彦ちゃん(同1)を殺害。94年6月には、長野県松本市でサリンを散布し、死者8人、重軽傷者660人を出した。
さらに95年3月、東京の5路線の地下鉄にサリンを撒き、13人を殺害、6300人もの負傷者を出す無差別テロを行なったことは周知のとおりだ。

これほど未曾有の凶悪事件を起こしながら、信仰され続ける麻原。
しかも、いま、その教えに従う信者が激増しているというのだ。

「オウム真理教は事件後、アレフという名称に変更し、その後、ひかりの輪との二つに分派。公安調査庁の調べでは、二派の新規信者は07年には56人だったのが、11年に213人に急増。その結果、現在はアレフが約1300人、ひかりの輪には約200人の信者がいます」(全国紙公安担当記者)

公安調査庁によれば、主流派のアレフは「麻原回帰」を鮮明にし、昨年1月には15年ぶりに麻原への絶対的帰依を求める集中セミナーを再開したという。

「昨年の東日本大震災後は幹部が震災被害を引き合いに出し、“グル(麻原)に信も帰依もない弟子は死ぬ”と信者を指導していたことが確認されています」(前同)
また、平田信被告が出頭する直前の昨年12月には、麻原の延命祈祷が行なわれたという情報もある。
「麻原がいる東京拘置所の方向を向いて、ひたすら祈り続けるんです」(週刊誌記者)

問題なのは、この期に及んでもアレフが麻原回帰を強めている点である。
足立区入谷(東京)にある4階建ての白い建物がアレフの施設だが、正面には人の背丈ほどのバリケードが張り巡らされ、2階の窓からは防犯カメラのようなものが周囲を監視している。
「カーテン越しに麻原の写真が飾られているのが見え、教団の体質はいまも変わってないんだなと思い、やはり不安です」(近所の住人)

一連のオウム事件に詳しい参議院議員でジャーナリストの有田芳生氏がアレフの危険性をこう指摘する。
「アレフに関しては、いまもサリンを作っていてもおかしくないほど麻原への帰依を深めています。しかし、実際問題として監視の目、技術や資金面などから作れないだけ、といえるかもしれません」
事件当時のオウムに戻りつつあると指摘されるアレフに、実際、麻原回帰をしているのか、取材を申し込んだが、締め切りまでに回答は得られなかった。
“麻原回帰”が懸念されるアレフだが、近年、35歳以下を中心に、その勢力を急速に拡大しているという。

なぜ、ここにきて若い信者が増えているのか。
ひかりの輪代表の上祐史浩氏が逮捕された当時、身元引受人になった政治ジャーナリストで、オウム真理教に対し、破壊活動防止法を適用すべきだと主張してきた渡辺正次郎氏がいう。
「地下鉄サリン事件が起きた95年に生まれた子が現在では高校生で、当時10歳以下だった子供もいま多くは20代。彼らにはあの事件の記憶がない。さらに、彼らが青春時代を送る現代は、ある意味でバブル崩壊後の事件発生当時以上に問題を抱えているので、精神世界に惹かれるのも理解できます」

こうした背景があるからなのか、実際にアレフは若い世代をターゲットに、活発に勧誘活動を展開しているという。
たとえば、インターネットの交流サイト(SNS)を通じて、ヨガの勉強会に誘い、複数の信者を紹介したあと、アレフであることを告げ、勧誘するという。
実際にSNSを通じて知り合った相手から、ヨガ教室への入会金と偽って現金2万円をだまし取った詐欺容疑で、アレフの在家信者3人が5月30日、滋賀県警に逮捕された。

「アレフにはSNSを利用した詳細な勧誘マニュアルがあり、10代後半から20代前半の、素直とされている年代にターゲットを絞って勧誘しています」
こう話すのは、5月に『マインド・コントロール』(アスコム刊)を著した紀藤正樹弁護士である。

07月06日公開のvol.2に続く・・・。

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