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霞が関悪魔の支配力「橋下VS官僚」vol.2

[週刊大衆08月06日号]

そんな高級官僚たちにとって脅威の存在になっているのが、役人との対決姿勢を明確にしている橋下徹大阪市長である。

これまで橋下市長は「役人の既得権益とは闘う」とは発言するものの、具体的な政策を発表したわけではない。しかし、ここへきて、ついに道州制の導入などを掲げて、「維新の会」として衆議院選挙に臨む考えを明らかにした。この道州制は、国の権限を地方へ移すもので、中央省庁が、これまでの権限=利権を失うこととなり、官僚たちの利害と完全に対立する。

元財務官僚の経済学者・髙橋洋一氏は、こう語る。

「いまは大阪だけの話だけど、橋下さんが中央政界に打って出てきたら、中央省庁とガチンコでやり合うことでしょう。財務省や総務省にしてみれば、とんでもないことです」

すでに、橋下市長は、大阪市職員の天下りを厳格に規制する条例案を、7月中に市議会へ提案する方針も表明している。これが実行されると、職員OBの再就職ポストは、1000人規模で失われる可能性もあるという。

そんな役人とのケンカも辞さない橋下氏が中央政界に殴り込みをかけ、首相に就任したらどうなるのか?

「国は特殊法人や独立行政法人などに、事業の発注や補助金交付で年間12・6兆円を出しています。こうした団体は、国家公務員の再就職先となっており、国からの資金の大半が公共投資や、天下り職員の高給や退職金に化けています。まず、橋下氏はここに目をつけ、額にして4~5兆円の削減を求めるでしょうね」(在阪の全国紙政治部記者)

全額カットなどと強烈な1発を放たないところが、ケンカ上手の彼流らしい。

「それをゴリ押しすれば、改革自体が頓挫するかもしれないし、官僚たちもやる気をなくして、仕事に支障をきたす恐れも出てくる」(前同)

3~4割カットであれば、相手も「仕方ない」と受け入れざるを得ないとの判断からだろう。

さらに考えられるのが、官僚が持つ様々な特権の廃止だという。そのターゲットとなるのが、高額な給与、豪華で格安な官舎、そして高い年金だ。

それもこれも、橋下氏の公務員改革のキーワードが「民間並み」だからである。

官僚たちは橋下氏の中央政界進出の野望を、戦々恐々として見ている。

これまでのように張りついて懐柔したり、誘導したりといった手口が通用するのか否か?

橋下氏の下には「脱藩官僚」と呼ばれるブレーンが集結している。官僚サイドの「対橋下戦略」は一筋縄ではいきそうにない。

実際のゴングが鳴るのはもう少し先だろうが、闘いは、すでに始まっているのかもしれない。

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