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51年前の東京五輪がきっかけで誕生した日本オリジナルのものとは?

51年前の東京五輪がきっかけで誕生した日本オリジナルのものとは?

なにかとトラブルが続出している、2020年度東京五輪の関連事業だが、51年前に日本で初めての五輪開催した時だって、敗戦からの復興を世界にアピールするため、当時の関係者の方々の苦労も大変なことだったろう。 

そんな前回の東京五輪がきっかけで、今ではお馴染みの存在になっているモノが誕生したことをご存知だろうか?


ユニットバス(システムバス)

ユニットバスとは、天井、浴槽、床、壁など、あらかじめ成型されているパーツを現場で組み立てる浴室のこと。
1964年10月に開催することが決まった東京五輪にむけて、いろんな施設が同時に作られていたため、建築業界では労働者不足が発生していた。そこで、いかに少ない労働力で迅速に工事を進め、開会日に間に合わせるかが重大な課題となっていた。
その頃、建築されていた宿泊施設のひとつに、国内初の巨大高層ホテル「ホテルニューオータニ」があった。当時の浴室の造りは、配管、防水処理、タイル貼り、給湯器や照明器具の取り付け、といった作業を複数の作業者が各々に行っていて、工期は1室あたり約1か月かかっていた。
そこで、ウォシュレットでお馴染みの「TOTO」がプロジェクトチームを立ち上げ、浴槽や洗面器のパーツと壁のフレームを組み上げ、そこに天井パネルをかぶせて完成させるシステムを開発した。この新工法によって、なんと1室あたりの工期が約2時間という、驚異的な作業時間の短縮を可能にしたのだ。
そのおかげで「ホテルニューオータニ」は1044室分の浴室を約5か月で完成させ、五輪開幕の1か月前の9月にギリギリ間に合わせることができた。

現在のホテル、マンション、戸建住宅で、ほとんどがユニットバスを採用していることを考えれば、「TOTO」にとって、ウォシュレット以上の大発明だと言えるのではないだろうか。


ピクトグラム

ピクトグラムとは、単純な図で情報を伝えることができる視覚記号(サイン)のこと。
東京五輪観戦で、多くの外国人客が来日するため、言語に関係なく誰でも理解できるピクトグラムが必要になった。つまり、外国語でコミュニケーションが取れない日本人の、外国人客への「おもてなし」のために開発されたのだ。
たとえば、今では万国共通で誰でも理解できる「トイレの男女マーク」も東京五輪がきっかけに生まれた、日本発祥のピクトグラムだ。当時の日本人にはまだ抵抗があったらしく、しばらくは「お手洗」「化粧室」などと文字も併記していたが、1980年代あたりから単独でも使用されるようになったらしい。
また、競技種目ごとのピクトグラムが初めて採用されたのも東京五輪で、その後も各大会でデザインを変化させて使用されている。これは、制作作業を終えたデザイナーたちが、著作権を放棄する旨を書類に署名したおかげだ。もし、各個人が著作権料を要求していたら、日本発祥の素晴らしいデザインが世界に引き継がれていくことはなかったかもしれない。

はたして、2度目の東京五輪では、どんなピクトグラムが登場するのだろうか。スマートフォンをかざすと、目的の競技場までナビゲートしてくれたり、リアルタイムで競技を見られるなど、ITを活用した先進的な「おもてなし」が登場するかもしれない。5年後に期待しよう。

51年前の東京五輪がきっかけで誕生した日本オリジナルのものとは?

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