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ひばり、長嶋、裕次郎…ニッポンを元気にした「昭和10大ヒーロー」知られざる秘話

[週刊大衆09月07日号]

ひばり、長嶋、裕次郎…ニッポンを元気にした「昭和10大ヒーロー」知られざる秘話

昭和は遠くなりにけり――奇跡の戦後復興を成し遂げた日本国民の傍らには常に"英雄たち"が寄り添っていた!!

「新橋の街頭テレビで見たんだけど、シャープ兄弟の攻撃に耐え、必殺の空手チョップで大逆襲する力道山の姿にはしびれたねぇ」
と懐かしむのは、昭和11年生まれの毒蝮三太夫師匠(79)だ。屈強な外国人レスラーたちを打ち負かすストーリーで、"敗戦コンプレックス"に打ちひしがれた日本人の溜飲を大いに下げた力道山。彼が"戦後最大のスター"であることは、間違いないだろう。

登場したばかりのテレビの普及とともに、プロレスは爆発的なブームとなった。今ではよく知られていることだが、力道山は朝鮮半島の出身。後に北朝鮮が建国される地域である。
「力道山は、関脇時代の昭和25年9月場所前に突然、自ら髷を切って廃業しましたが、これは角界での差別に憤慨したためともいわれています」(角界関係者)

廃業後、実業家としても大成功した力道山は、韓国で国賓級の歓待を受ける一方、北朝鮮の金日成主席にはロールスロイスをプレゼントしたといわれる。外国人レスラーと戦った日本の英雄は、祖国統一を願う"朝鮮民族の英雄"でもあった。
人気絶頂の昭和38年(1963)、赤坂のナイトクラブで男に刃物で刺され、その傷がもとで還らぬ人となった最期も壮絶だった。

当時、プロレスと並ぶ人気を誇った野球。テレビを通じて全国的な人気を集めたのが巨人だった。熱烈な巨人ファンとして知られる毒蝮師匠が述懐する。
「ガキの時分に都電に乗って、後楽園までよく野球を見に行ったよ。一番好きだったのは"赤バット"の川上哲治。もちろん、長嶋茂雄、王貞治の"ONコンビ"も忘れられないなぁ」

両雄並び立たずと言うが、王と長嶋は見事に並び立った。一本足打法でホームランを量産する王と、チャンスや大舞台になればなるほど本領を発揮する長嶋。
「ONが成功したのは、自らが"次男坊"であることを自覚した王が、常に長嶋を立てていたから」
と解説するのはベテランの野球記者。両者の活躍で巨人は「V9」の金字塔を打ち立てた。

昭和30年代、巨人と並んで絶大な人気を博した力士が大鵬だ。幕内最高優勝32回は、今年の初場所で白鵬に破られるまで日本記録であり続けた。大鵬がウクライナ人と日本人のハーフだったことは今でこそ周知だが、現役時代、その事実は厳しく伏せられていた。公にされたのは、現役引退から30年後のことだ。

芸能の世界で、戦後間もない頃からスターとなったのが美空ひばり。
11歳で歌手、12歳で映画デビューを果たした天才少女は、あっという間にスターダムに上り詰めた。
「しかし一方で、歌唱力がありすぎたがゆえに、"子どもらしくない""児童労働のモラル違反"との批判もあったんです。ただ、大衆は圧倒的にひばりを支持。今でも"昭和を代表する歌手"といえば、いの一番に彼女の名前が出てきますね」(老舗芸能プロ関係者)

ひばりと前後してこの世を去った石原裕次郎も、昭和という時代を象徴する存在だ。実兄・石原慎太郎元都知事の芥川賞受賞作『太陽の季節』の映画化作品で、颯爽とスクリーンデビューしたのが裕次郎だった。
「左利きの慎太郎がもの凄い速さでシナリオを書くんですが、これが誰にも読めない(笑)。唯一読めた裕次郎が清書していたといいます。裕次郎は酒が好きで、"ビールは水"が持論でしたね」(ベテラン芸能記者)

その後、石原プロを設立、社長に就任した裕次郎は、後年、『太陽にほえろ』のボス役で一世を風靡。87年に入院先の病院で亡くなった。
「死因は肝臓がんとされていますが、"梅毒の末期"だったとの噂が飛び交いました。これも人気者ゆえですね」(前同)

裕次郎と並び称される映画スターが、昨年11月に急逝した高倉健。
『日本俠客伝』『昭和残俠伝』『網走番外地』など、数々の任俠映画の人気シリーズに主演。任俠道を貫くストイックな役柄に当時、多くのヤクザも憧れたという。
「三代目山口組の田岡一雄組長が、自らの半生を描いた作品『山口組三代目』の主演俳優に健さんを推薦したのは有名な話。これを縁に、健さんと三代目の心の交流はずっと続いていたんです」(夕刊紙記者)

興味深いのは、裕次郎も健さんも両方好きというファンが意外と少ないこと。
前出の毒蝮師匠は「裕次郎は大好きだったが、健さんの映画はあまり観ていない」と述懐する。
「裕次郎さんと健さんのファンがあまり重複しないことは、映画業界では常識です。2人の背負っている"イメージ"が180度違うからでしょうね」(映画記者)

裕次郎作品は"昭和の呪縛を破壊する"エネルギーが持ち味。こなた"古き良き昭和"に生きる主人公を健さんは熱演した。

女性の映画スターでは、やはり吉永小百合を外すわけにはいかない。タモリ、野坂昭如など「サユリスト」と称する同世代の熱狂的なファンを持つのが吉永だ。
タモリはあるとき、野坂について、
「あの人は一時、山口百恵に行きかけたけど、オレは小百合ちゃん一筋」と、小百合への熱い愛を語っている。「タモリと一時、恋仲が噂された都内のホステスも、"吉永似"だったといいますから筋金入りでしょう(笑)」(前出の夕刊紙記者)

昭和48年(73年)に15歳年上のテレビマンと電撃入籍した吉永は、古希を迎えたとは思えない美貌を保っている。

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