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[プチ鹿島]天龍源一郎から漂う、背負われた“昭和”の文字



8月16日に新日本プロレス『G1クライマックス』の最終日を現場でみていたときのことだ。私は雑誌の取材でプレスパスで入らせてもらっていて、国技館の通路の奥で立って試合をみていた。

第5試合が終わったときだ。休憩前の館内の空気とは対照的に、私の通路側の後方で明らかに空気がピリッとし始めた。なにごとだろう。後方はドアを隔てて選手控室に通じる長い廊下しかない。

「天龍さんが来ているらしいですよ」

関係者が私に耳打ちした。「え?」と思った瞬間、私の横をまさに天龍源一郎が通り過ぎていあったのである。

歩き方はドカドカと音が聞こえてきそうな迫力だった。いてもたってもいられずに気持ちが先に突き進んでいった、という感じだ。長年の激闘からくる天龍選手の腰のコンディションについてはファンなら誰でも知っている。だから早足は意外だった。それだけ何か激しい感情と決意を抱えてリングに向かっているのだ。

その姿に気づいた通路側の男性客が「あ、天龍だ!天龍っ!」と慌てて叫ぶ。その声が伝播し、自分の目で確認した人たちの掛け声が国技館をあっという間に包む。

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