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戦艦「大和」最後の生き残り士官が激白!レイテ沖海戦「謎の反転」70年目の真相 vol.2

[週刊大衆8月19・26日合併号]

なるほど、この空襲で戦艦「武蔵」は、魚雷23本と爆弾17発を受けて沈没しているが、「大和」は爆弾1発を受けただけであった。
翌25日、米第3艦隊を吊り上げる“おとり役”を引き受けた小沢艦隊の空母4隻が、米艦載機の攻撃を受けて沈没。さらに、西村艦隊の主力であった戦艦「山城」「扶桑」を含む6隻が沈没し、西村艦隊は事実上全滅した。

一方、栗田艦隊は、重巡「鈴谷」「鳥海」「筑摩」が撃沈されるも、戦艦「大和」をはじめとする日本戦艦群が、米護衛空母「ガンビア・ベイ」を仕留める戦果を挙げた。深井氏は、当時の様子をこう振り返る。
「水平線から、敵艦隊がだんだん見えてきたんですよ。それで主砲を撃ったら、初弾が命中したんです。現在市販されている史実とされる本の類には、そんなことは書かれていませんが、私らは双眼鏡で見ていましたから間違いありません。『大和』の主砲弾は、『ガンビア・ベイ』の艦尾のあたりに命中しました。当時、着弾したのが自分の弾かどうかが判別できるように、爆煙に色が着いていたんです。当然、この色は戦艦ごとに違って、戦艦『長門』はピンク、『大和』は白だったんですよ」

深井氏が続ける。
「『ガンビア・ベイ』の艦尾に主砲弾が命中すると、船首がバーッと浮き上がったんです。それでもまだ、なんとか持ちこたえてすぐには沈みませんでしたが、この艦はもう、これでよかろうということで、次の目標に射撃を始めました」
とろが、スコールが襲ってきて、敵艦の姿が見えなくなったという。
「それで、レーダー射撃したんですが、当時のレーダ―は精度が悪いから、どうなったかはわかりません」

この海戦の戦果は、米護衛空母「ガンビア・ベイ」の撃沈だけではなかった。
日本艦隊は、米駆逐艦「ホエール」「ジョンストン」「サミュエル・B・ロバーツ」を撃沈し、米護衛空母「カリニン・ベイ」「ファッション・ベイ」他、駆逐艦2隻を撃破したのである。

深井氏の脳裏には、当時の光景が克明に蘇っているのだろう。凛とした表情で、目を輝かせて言う。
「敵駆逐艦の2隻は、私が指揮する『大和』の副砲で沈めたんです。あの時、私は“左砲戦、左四十度、駆逐艦!”と発して、射撃に要するデータが揃ったところで“撃ち方始め!”と命令しました。一斉射目(初弾の射撃)は遠く外れましたが、“下げ6!”と指示して、600メートル手前に砲弾が落ちるよう修正して撃ったら、それが見事に命中したんですよ」

2隻目の敵駆逐艦も、戦艦「大和」の副砲の餌食となった。
「最初に狙った艦は、副砲弾が命中し、燃え出したので、“撃ち方待て!”と言って、“目標を右に変え!”と命じました。別の艦に射撃を始めたら、同じ敵艦に向けて戦艦『長門』が、主砲を撃ってきたんです。
これでは、ひとたまりもありませんよ。敵艦は両艦の命中弾を浴びて、まさしく轟沈されました」

8月17日公開のvol.3に続く・・・

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