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もはや他人事じゃない!?「過労自殺」が現役サラリーマンに増加

もはや他人事じゃない!?「過労自殺」が現役サラリーマンに増加

 一見すると、豊かで平和な日本。国際的にも先進国のひとつとして数えられ、近年は貧富の格差が広がりつつあるが、派手であれささやかであれ、幸せに暮らしている人が多いという印象だ。平均寿命も男性80.50歳、女性86.83歳(2014年)で世界トップレベル。なんとも、結構な話ではないか。

 ところが、裏の顔をのぞくと、衝撃の事実が浮き彫りになる。ご存知の方も多いだろうが、日本は長寿国である一方、不名誉なことに自殺者数も高水準。年間約3万人がみずから命を断つ、世界的な自殺国でもあるのだ。WHOによると(人口30万人以上のWHO加盟172国対象で2012年の調査結果)、日本は世界で18番目に自殺者の多い国。新興国がほとんどというランキングのなか、ある意味異様さが際立つ。

 内閣府の調べによると、2014年の自殺者数は2万5427人(男性1万7386人:女性8041人)で、対前年比1856人(約6.8%)減。1998年以来、14年連続して3万人を超えていたが、ここ3年はこの水準を下回っている。これって、喜んでいいのやら……。

 自殺の動機は「健康問題」が多くを占め、「経済・生活問題」「家庭問題」「勤務問題」も目立つ。となれば、病気に悩む高齢者が多いと思うかもしれないが、20歳~59歳までの現役世代の自殺で半数以上にのぼる。職業を見ても、会社員・自営業者の割合は高い。

 さらに、驚きのデータもあるようだ。というのは、精神障害の労災補償状況に目を向けると、請求件数ベースだと、2012年~2014年にかけて自殺者数(未遂も含む)は169件、177件、213件と右肩上がり、決定件数(労災と認められた)は203件、157件、210件と浮き沈みがあるが、いずれにしても高い水準なのだ。労災が適用されるということは、過労など職場環境が原因で心を病んだということ。近年は、会社にこき使われるサラリーマンのことを“社畜”と揶揄して呼ぶが、その結果が自殺という数字にも現れている。

 ちなみに、精神障害に起因する労災請求自体も、請求件数ベースだと、2012年1257件、2013年1409件、2014年1456件というように、徐々に増えているようだ。業種別でみると、「医療・福祉」「運輸業・郵便業」「サービス業」「卸売業・小売業」「情報通信業」が上位にランクイン。ヘルスケア領域の業種が多いというのは、なんとも皮肉な話ではないだろうか。

 働き盛りの世代が、残りの人生を見限ってしまうというのは、これほど悲惨で悲しいことはない。家族がいれば、なおさらだ。残された者たちが貧困に陥るきっかけになるかもしれない。もし、心に不調を覚えたなら自分だけで抱え込まず、周りや専門家に相談することだ。業務に対する責任感があることから、休めない、口に出せない、あるいは恥ずかしいという思いもあるだろうが、仕事で心を病むなんて、それこそ豊かな人生とはかけ離れている。悲しい選択をしないためにも、日々メンタルヘルスには気を配り、過ごすようにしたい。

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