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猛毒国家の真実 中国では「10秒に1人ががんになる!」 vol.1

[週刊大衆7月22日号]

そこで暮らしているだけで命に危険が迫る国など、この国ぐらいではないか。

今年に入って、中国共産党の機関紙である『京華時報』が伝えた「中国がん登録年報」(最新版)の内容は、実にショッキングなものだった。
かの国では、「10秒に1人ががんになる!」というのだ。調査は、国営の「全国がん登録センター」が、全国24省72カ所で実施。対象となったのは8500万人で、このうち、1年間で312万人にがんの診断が下されたという。
これは、1日当たり8550人、1分当たりだと約6人の計算。すなわち、10秒で1人ががんを告知されるというわけだ。

しかも、この調査結果は氷山の一角にすぎない。驚くことなかれ、実際にがんを罹患(りかん)する人は、少なく見積もってもこの5倍以上はいるというのだ。

「中国できちんとした医療機関を受診できるのは、一部の富裕層のみ。13・5億人の総人口の1割にも満たない人たちです。
幼児などのがんは珍しいため、差し引いたとしても、実際の年間がん発症者数は、312万人をはるかに上回るはずです」(全国紙上海支局記者)

がんの罹患は、遺伝的要因、生活習慣に加え、環境汚染が大きなウエートを占めるとされる。そのため、「近年の中国の環境汚染の深刻さを見るにつけ、実数は最大で10~20倍になる可能性もある」(前同)という推測も成り立つ。

京華時報の記事が発表された直後、今度は、日本の環境省に当たる中国環境保護省が、注目すべき発表を行った。
「『化学物質の環境リスク管理計画書』の中で、政府として初めて“がん村”の存在を認めたんです」(前出・上海支局記者)
がん村-環境汚染が原因で、がん発症率が異様に高い村を指す。かねてより、海外メディアで取り上げられていたが、中国政府はこれを認めなかった。
発表の翌日には、共産党の機関紙『人民日報』(ウェブ版)が後追いし、「中国のがん発症スポット100」(かつて香港紙が報じた記事の焼き直し)を掲載。これによると、国内に少なくとも250程度のがん村があるのだという。

今回、中国で相次いで「がん患者激増」の実態が発表されたのは、政府としても、これ以上“頬っかむり”していられなくなったことを物語っている。
ではなぜ、中国でがん患者が急増しているのか?
その最大の原因は、「環境汚染」が、いまだ人類が経験したことのない規模とスピードで進んでいるからと断言していいだろう。

中国におけるがん死亡者数は、肺がんがトップ。その増加ぶりも前年比465%と、群を抜いている。この数字を見れば、中国の大気がいかに汚染されているか、一目瞭然だろう。
「大気汚染はすでに待ったなしのレベルです。今年4月、中国の環境保護省は全国74都市から、大気汚染のワースト10を発表しました。そのうちの実に7つが、河北省の都市だったんです」(通信社記者)
河北省には鉄鋼や石油化学工場、火力発電所が密集している。そのため、大気汚染の元凶ともいえる窒素酸化物、二酸化硫黄などが垂れ流し状態なのだ。

中国の著名な呼吸疾患専門家である鐘南山医師は、国内マスコミの取材に対し、
「大気汚染による肺がんのリスク」を警告。このまま対策を講じなければ、「がん発症率は累乗で増加する」と警鐘を鳴らしている。
「中国で肺がん患者が目立って増えだしたのは、00年頃から。これは、人口密集地である北京や天津といった大都市に近い河北省が最大の汚染源であることも、影響しているでしょう。

日本にも飛来するPM2・5(微小粒子状物質)も、自動車の排ガスや工場からの排煙が原因。これに内陸の砂漠から飛んでくる黄砂が合体して、中国沿岸部と河北省周辺は最悪の大気汚染レベルに達しています」(前出・通信社記者)
首都・北京では、外出時にマスクを着用するのは当たり前。家電量販店では空気清浄機(それも高性能な日本製)がバカ売れだという。
「光化学スモッグも頻繁に発生するため、当局は、しょっちゅう“外出禁止令”を出しています」(前同)
北京市のがん発症率は、わずか10年ほどで、2倍近くに増加しているというデータもあるから驚きだ。

中国で弁護士として活躍していたが、環境汚染を避けるため、“脱中”して日本に来た朱有子氏が言う。
「中国全土は、最低限度の健康さえ保証されない環境下にあります。都市部は大気汚染で年中薄暗く、マスクが欠かせません。少し外出しただけで咳込みますし、喫煙しないのに、若くして肺がんで死んだ知人が何人もいます。
中国は私の故郷ですが、絶対に戻りたくはありません。というより、クリーンな日本の環境に慣れ、私の免疫力はすっかり落ちているでしょうから、戻ったらすぐ病気になってしまうと思います」
中国で暮らすこと自体が命に関わるというのだ。

7月16日公開のvol.2に続く・・・

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