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日本人が知らない「日本国憲法のタブー」

[ヴィーナス11月03日号]

日本人が知らない「日本国憲法のタブー」

施行以来1度も変更されていない大典を、安倍総理が改正しようと動き出している。知られざる事実の多い我が国の根幹とは、一体いかなるものなのかを徹底検証する!
安倍政権がゴリ押しで進める安全保障関連法案に注目が集まり、国会周辺では反対声明を上げるデモで黒山の人だかりができている。
すでに国民の多くが安倍内閣不支持の意思表示をしているが、まだまだ強引な政治手法は続きそうだ。
「次はいよいよ安倍総理悲願の憲法改正に踏み切るでしょう。来年には改正法案提出に踏み切って強行採決し、国民投票まで持っていくつもりでしょうね」(全国紙政治部記者)
政治評論家の浅川博忠氏も安倍総理の執念を語る。
「長年、憲法改正論議はタブーとされ、これに挑戦した政治家の多くは、ことごとく敗れ、葬り去られてきました。そのタブーに安倍総理が不退転の覚悟で挑むわけです」
まず安倍総理が手をつけるのは憲法96条改正だ。
96条とは、【この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする】(引用は原文ママ。数字は算用数字に改めた=以下同)というもの。要するに憲法を改正するための規定だ。
総理は「3分の2以上」を「過半数」に変更しようとしている。これを改正するということは、「憲法を改正する仕組みを変える」ことを意味する。
「衆参両院の“3分の2以上”ではハードルが高く、有事の際、憲法規定に縛られて的確に動けません。これでは国益を損ないかねないとし、安倍政権は改憲の第一歩として、まずは96条改正へと踏み出すんです」(前同)
これまで、憲法を巡っては「“平和憲法”があるから、日本人は平和に過ごせた」との声がある一方、「現代に即した内容に変えるべき」と言う意見も多い。
自民党のタカ派中堅議員が、こうまくし立てる。
「自民党は結党以来、“憲法改正をもって国民の負託に応える”ことを党是としてきました。ですから、安倍総理は、当然のことをしているまでです。96条の改正を危険視するのも分かりますが、国民投票で有効投票の過半数の賛成がなければ改正できないんですから、国民の理解なくしては実現しません」
とは言うものの、実際は我々国民も憲法について十分な理解があるとは言えないし、世界の憲法を見渡せば意外な事実もある。
そこで今回は、1947年(昭和22年)5月3日に施行された(成立は前年10月7日)日本国憲法の秘密に迫ってみたい。
日本国憲法は、全103条と前文からなる。
「第98条の第1項を要約すると、憲法とは法律の上位概念。あらゆる法律は、憲法に明記されている理念に適合していなければなりません。また、同第2項に【条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする】とありますが、これでは条約と憲法のどっちを優先するのか判別できません。日本国憲法には、こうしたどっちつかずの記述が多いため、解釈を巡りしばしば論争が巻き起こるんです」(通信社司法担当記者)
また、憲法には国民と国家の“契約書”という意味合いがある。
「原理的に、遵守の義務を負うのは国会議員や公務員たち。対して現行憲法では、一般国民は、憲法が保障する数々の権利に守られる立場にあるんです」(前同)
護憲派と呼ばれる人たちは、「憲法が国家権力側の行動を国民が制限する」機能を重視するため、改憲規定である96条の変更に難色を示しているようだ。
「ただ、世界の主流は3分の2ではなく、過半数で改憲が成立するもの。過半数を採用している国はカナダ、イタリア、デンマーク、スイス……など多数。一方、日本と同じ3分の2以上という国はアメリカ、ドイツなどです。とはいえ、どの国も憲法改正は頻繁に行われており、成立以来一言一句変更なしの日本は特異な国と言えます」(前出・自民党中堅議員)
現在までに、主要各国の改憲の回数を見てみよう。
アメリカ18回、ドイツ47回(西ドイツ時代含む)、韓国が9回、フランス24回。スイスは140回超、メキシコにいたっては408回も改正している

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