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ヤリ手ホームレス「街角アベノミクス緊急座談会」 vol.2

[週刊大衆7月1日号]

アベノミクス「3本の矢」の一つである「成長戦略」は、規制緩和や成長分野への公的な支援などにより、企業利益の増加を狙っている。会社が元気になれば、雇用や給料が増え、人々がおカネを使い、結果、景気が回復するという理屈なのだろう。
だが、バブル崩壊後、日本ではかつての安定した雇用環境が激変した。アルバイトや契約社員など、非正規で働くことが当たり前になり、望んでも働く場所すらないことに苦しむ人々も多い。簡単に雇用情勢は変わるのだろうか……。

タマさん(以下、タマ)「お~い、ヤマさん。お酒持ってきたよ」

ヤマ「おお、タマじゃないか。今日は仕事帰りかい?」

タマ「うん。現場に行ってきた」

――お仕事お疲れ様です。なんの仕事をされているんですか。

タマ「日雇いで、建築現場だよ」

ヤマ「最近、景気はどうよ」

タマ「いや~、全然ダメ。朝、手配師がチャッチャと人を集めて、すぐ出発。仕事にあぶれているやつがいっぱいいるもん。6月になってから、少し仕事が増えてきたけどね」

ツー「そりゃ大変だね……。昔はさ、体が元気で、ある程度働ければ日雇いで、それなりに稼げたんだけどね。仕事があったから。いま、日給8000~9000円くらいかい?」

タマ「東京だとそうだね。会社にもよるけど。でも、いまは仕事が少ないから、ひどい現場もあるよ。この間、知り合いが15日間の契約で山ん中の飯場に入ったの。1週間くらい過ぎたあたりから、急に休みが入りだして、仕事、待機、待機、仕事、待機……みたいな感じになったんだって」

――休めていいじゃないですか。

ツー「いや、休みでもメシ代は取られるんだよ」

タマ「そう。1500円だかを毎日取られて、飼い殺し。途中から待機ばっかり続いて、メシ代がどんどんかさんでいく……」

ヤマ「ああ、わかった。勝手に逃げ出すのを待っているんだろ」

タマ「正解。また悪いのが、その現場は15日間働いて、最後にまとめてカネを支払う約束になっているの。結局、1週間ちょっとタダ働きさせられて、どんどんトンコ(脱走)しちゃう。会社は大儲かりだよ」

ツー「ひでぇ話だな……」

――アベノミクスの公共事業投資で、道路や橋の建設ラッシュが始まるんじゃないですか。

タマ「う~ん。俺らには、あんまり関係ないと思うよ。だって、これまでずっと景気が悪かったんだよ? 少し仕事の受注が増えても、これまでの損を取り戻すのに必死だろうよ。日雇いの仕事はさ、大もとの大会社、下請け、孫請け、手配師と、間にいろんなやつらが入るんだ。上からカネを抜いていって、結局、損するのは俺ら末端だよ」

6月30日公開のvol.3に続く・・・。

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