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新幹線がハトに壊された!中国「懲りないおから技術」最新実態 vol.1

[週刊大衆7月1日号]

〈ハトにも負けた新幹線〉
いま、中国人民の間で、こんな自虐ネタが苦笑とともに囁かれている。
「中国が世界に冠たる技術として誇っていたCRH380系高速鉄道車両『和諧号』が、たった1羽のハトに直撃されて立ち往生。政府が日本の新幹線を超えたと胸を張っていた高速鉄道が、こんなにも脆いのかと、多くの人民は呆れ顔です」(北京在住ジャーナリスト)

事故が発生したのは、6月2日のことだった。中国浙江省杭州から北京に向かっていた『和諧号』が、江蘇省鎮江南駅を発車した直後、ハトと衝突。先頭車両の運転席の窓ガラスが割れて、緊急停止を余儀なくされたのだ。

現地の記者の問い合わせに対し、国家安全ガラス・石英ガラス品質検査センター責任者は「重さ1キロのアルミの球が速度500キロで衝突しても、ヒビが入るだけで完全に割れることはない」と強弁。
「異常事態の発生に際しても、担当者は"安全だ"と繰り返すだけ。原因究明に乗り出して改善する気など微塵もありません」(前同)

もともと、この中国新幹線は、開発当時からトラブル続きで有名だった。
「橋梁の土台がコンクリ抜きで作られていたことが発覚したかと思えば、開通直前に線路の地盤が崩壊。極めつきが、11年7月に40人以上もの死者を出す大惨事となった浙江省温州市での新幹線同士の追突事故でした。事故の直後には、当局は詳しい調査もせずに車両を現場に埋めて証拠を隠滅。これが世界中に報じられて非難の嵐となりました」(全国紙国際部記者)

実際に中国の新幹線に乗った、中国問題に詳しい評論家の宮﨑正弘氏が語る。
「私が乗った上海-北京間はずっと直線で快適でしたが、それはゴマカシなんです。日本ではカーブで車両が傾いてもコーヒーがこぼれたりしない技術がありますが、向こうにはカーブがないんです」

その結果、ある犠牲を払うことになったという。
「駅がすべて新駅で、旧市街とのアクセスがとにかく悪い。北京-天津間は新幹線で30分でも、北京市内の移動が1時間、天津市内の移動で1時間。バスで3時間かかった昔と変わりません」(前同)

不便なだけではなく、こんなとんでもない話も聞こえてくる。
「南京と杭州を結ぶ寧杭高速鉄道では、保護壁に本来直径8ミリの鉄筋を使うべきところを、無理に引き伸ばした5~6ミリの細さのものを使用していた。余った鉄筋は、転売して大儲けという構図です」(中国事情に詳しい土木関係者)

中国では、こうした"腐渣行程(トウフジャーコンチョン)"と"偸工減料(トウコウカンリャオ)"が蔓延している。前者の豆腐渣とは、豆腐の絞りかすである"おから"のことで、手抜き工事を中国ではこう呼ぶ。後者は工事の手間を省き、材料を盗むこと。この2つが現場では日常茶飯事となっているのだから、安全意識もクソもない。
「高速鉄道建設に携わった技術者は、"自分は絶対に乗らない。友人にも乗らないように勧める"と公言しています」(前同)

事は新幹線だけに限らない。先だって、国営の中国中央テレビ(CCTV)が、ある衝撃的な内容の番組を放映した。

広東省深圳市にある主だった建物の大半は「海砂危楼(海砂危険ビル)」である、と警告したのだ。
「同番組によれば"深圳市では毎年多くのマンションや公共施設が建設されているが、開発業者らはより多くの利益を得るために、通常のコストの半分で済む安価な海砂をコンクリートに混ぜて使用している"ということでした」(日本の中国専門紙『チャイニーズ・ドラゴン』の孔健主幹)

塩分の多い海砂を使うと、建物の腐食が急速に進むのは建築のイロハ。
「同番組は、完成時には深圳一の高さを誇ることになる平安金融中心ビルと同市の地下鉄が海砂を使っていた、と名指しで告発しています」(前同)

鉄筋代わりに竹を入れるような工事がまかり通る国の"面目躍如"といったところか……。

その中国で、今度はたったの7カ月の工期で世界一高いビルを建設する、という計画が持ち上がった。
「高さ838メートル、220のフロアで3万人が居住可能。震度9にも耐える超高層ビル『天空城市』が、来年1月には長沙に出現するそうです」(前出・北京在住ジャーナリスト)

この計画を聞いて不安しか感じないのは、日本人だけだろうか……。

こうしたチャイナ・クオリティーが文字どおり表出したのが、今年4月20日、四川省廬山県で起きたマグニチュード7・0の四川省廬山地震だった。
「死者196人、負傷者1万3000人を超える震災でした。これは5年前の08年に起きた四川大地震の余震とされています」(在上海の通信社特派員)

犠牲者約8万7000人強を出した08年の大震災後に、現地を視察した防災ジャーナリストの渡辺実氏がいう。
「倒壊した建物を細かく見ると、コンクリートの質が非常に悪いことがわかりました。また、コンクリート中に石がやたら多かったり、現場作業員が出したとしか思えないゴミが詰まっていたんです」

6月25日公開のvol.2に続く・・・。

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