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日中台激突!! 漁師たちの「尖閣マグロ戦争」壮絶修羅場 vol.3

[週刊大衆6月24日号]

この海域では、ご存じのとおり、中国公船が公然と領海を侵犯している。昨年9月に、日本政府が国有化を宣言してからだけでも、約50回も領海侵犯を繰り返している。名嘉船長は、その中国公船と"あわや!"という体験をしている。
「尖閣沖には中国公船がたくさんいる。今年の4月には、中国の公船4隻に追いかけられたよ。日本の領海なのにね。『海監66』という船が、汽笛を鳴らしながら俺の船にもの凄い勢いで突進してきたんだ。間違いなくぶつかると思ったね」

ところが間一髪、両船の距離が70メートルに差し掛かったところで、海保の巡視船『いしがき』が間に入り、盾になってくれたため、難を逃れたという。

こう聞くと、中国公船は一歩も引かず、徹底的に日本と事を構えているかのように思えるが、「決してそうではない」と、仲間市議は話す。
「5月15日に尖閣周辺の海域に行き、釣りをしてきました。そのときは、中国公船が3隻、そして海保庁の巡視船が9隻という状況でした。中国公船は30メートルの近距離まで威嚇してきましたが、それ以上は詰めてきませんでした」

仲間市議は「尖閣が自国の領海だと中国が本気で考えていれば、船体をぶつけてきたはず」と指摘する。やはり、"盗人"ゆえの後ろめたさがあるようだ。

さる6月2日、中国人民解放軍の戚建国副総参謀が、「(尖閣を巡る日中間の軋轢を)次世代に解決してもらうべき」と発言。いわゆる"棚上げ論"への回帰を示唆して見せたが、こんなものは虫がよすぎる話。尖閣は、「いまも昔も日本の領土」であることに変わりはないからだ。
「日本の領海で日本の船が魚を獲るというのは、中国側から文句をいわれるものじゃない。私は以前、中国公船に遭遇した際、近くにいた海保の船に向かって、"機銃をぶっ放せ"と叫んだ。今回も、海保から"島影に隠れろ"といわれたけど、私は"日本の領海だ。隠れる必要はない。機銃をぶっ放せ!"といってやったよ」(仲間市議)

尖閣の漁師の取材を続けているジャーナリストの畠山理仁氏は、「尖閣を巡る一番の問題は、政府が長い間、尖閣の存在を隠してきたことです。それをただ国有化しても、なんの意味もありません。釣りやダイビング、観光と尖閣の利用の仕方は無数にあります。日本の領土と実感できる島にすべきです」と、現状を警告する。

漁で日焼けした顔をしかめながら、最後に名嘉船長は、こういった。
「魚場を失った海人は、どうすればいいの? 俺も石垣を諦めて那覇に進出することを考えているよ。子供や孫に残す魚場がなくては、もう後継者も出ないでしょうね。何年か漁をしたあとは、オレの船を政府に買い取ってほしい。俺たちの漁場を売ったんだからね……」

自国領があるからこそ、その沖合で魚を獲る漁師がいる。この当たり前の光景こそが、なにより「ここは日本の領海である」ことを主張しているはずだ。領土を守ると声高に叫ぶ安倍首相の耳に、海人の悲鳴は聞こえているのだろうか。

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