日刊大衆TOP 芸能

楽天 田中将大「こうすれば打てる!勝てる!」 vol.1

[週刊大衆10月28日号]

開幕から白星街道を走り続け、ついに24勝0敗1セーブという驚異的な成績でシーズンを終えた楽天のエース・田中将大(25)。あまりの強さに、勝てるチームが現れるのか疑問にも思えてくるが、CS、日本シリーズではどうか。
「いまのマー君ほど厄介な投手はいません。ピンチになればなるほど、力を発揮する。容易には打ち崩せないと思います」(野球解説者・江本孟紀氏)

今季の田中は投手として、どこがそれほど優れているのか。野球評論家の関本四十四氏は、まず、変化球の完成度を指摘する。
「田中は、高校時代から高速スライダーという武器を持っていましたが、今年からSFF(スプリット・フィンガード・ファスト・ボール)が完璧に投げられるようになったのが大きい」
SFFとは、高速フォークとも称される変化球で、バッターの側から見れば、ストレートのような軌道で来た球が少し落ちて低めに決まる。今年の田中は、ここぞというときに、このSFFで何度もピンチをしのいできた。

SFFは通常、フォークに分類されるが、今年、田中が投げたフォークの被打率はわずか0.141。このほとんどがSFFだった。さらに、今年の田中は「ピンチの場面でギアチェンジする」とよく言われる。
「少しタイプは違うけど、法政大学時代の江川卓に似たところがありますね。ランナーがセカンドに行くと、シャカリキになって最高のパワーを出す。ランナーを背負ったほうが、ストレートも走るようになるんです」(前同)

実際に投球内容を分析してみると、ランナーを背負ったとき、特に満塁の場面での被打率が異様に低いのだ(通算得点圏被打率0.159、満塁時0.067)。
これでは、相手チームはいくらランナーを貯めても得点が入らない。
さらに、田中が登板する試合になると、決まって楽天打線も爆発するのだ。数字上でも、田中が先発すると、チーム打率が3分近くアップし、平均得点は6点を超える。銀次にいたっては0.407という驚異の打率へと変貌する。
だが、これは偶然ではなく、田中の投球リズムのよさからくる必然の結果だと言う。

「ピッチングのテンポがいいからでしょうね。田中はコントロールがいいから、キャッチャーの指示どおりのコースに投げてくれる。守っている側にすれば、ボールがどこに飛ぶのか、だいたい予測がつくから、非常に守りやすく、ファインプレーも出やすい」(同)
守備のリズムがバッティングにも影響し、打線の爆発に繋がるのだ。
こうして見ると、死角がないように見える田中。はたして攻略法はないのか。

「今季は、各球団が田中対策のために、あらゆるデータを分析しました。その結果、判明した弱点の一つは立ち上がりに弱いことです」(スポーツ紙デスク)
 前出の関本氏も同様の指摘をする。
「どんな投手も立ち上がりは不安定なもの。マー君の場合も、やはり立ち上がりに難がありますから、そこを攻めるべきでしょう」
実際に、田中の今シーズンの失点を見てみると、全35失点のうち、1回に4点、2回に8点、3回に8点と3回までの失点が半分以上を占める。
「特に2回での失点は、とりも直さず下位打線に打たれていることの証拠。手を抜くというわけではないでしょうが、明らかにギアチェンジしたあとの気迫のピッチングとは違っている。ここらあたりに、つけ入る隙がありそうです」(前出・スポーツ紙デスク)
また、データから打席での傾向も判明している。
「少ないカウント、特に初球を打たれています。また、球種別だと、全投球の14.2%を占めるシュートが狙い目。被打率は0.317とかなり打たれています」(前同)
田中を攻略するなら「3回までの初球狙い」が、各チームスコアラーの共通した見解なのだ。
とはいえ、前半で1~2点取ることができたとしても、その程度なら楽天の強力打線が簡単に追いついてくるだろうし、田中も立ち直ってしまう。かといってランナーを貯めてチャンスを作っても、ピンチになると田中が、突然、強くなるのは前述したとおり。

「力のある球はSFFだけじゃない。初球に甘い球が来やすいのはわかっているが、そこで打ちにいって凡退すれば田中の思うツボ。本当に厄介な投手ですよ」と、ソフトバンクの松田宣浩が親しい記者に嘆いたそうだが、これがまさしく選手の本音だろう。

10月25日公開のvol.2に続く・・・。

この記事が気に入ったら
をしよう

いいね!

@taishujpさんをフォロー

大衆のオススメ


オススメタグ


人気記事ベスト10


日刊大衆公式チャンネル


Copyright(C) 日刊大衆 Futabasha Publishers Ltd. All rights Reserved.