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“ミサイル発射”金正恩が企む「南北統一」への狂気シナリオ

[週刊大衆02月22日号]

“ミサイル発射”金正恩が企む「南北統一」への狂気シナリオ

 北朝鮮の暴走が止まらない。2月7日、北朝鮮は「人工衛星」と称した事実上の長距離弾道ミサイルを、南方に向け発射した。このミサイルの発射は、事前に予告されていた。「北朝鮮が、今月8日から25日にかけて人工衛星を打ち上げると国際海事機関(IMO)に通告しました」(全国紙政治部記者)

 この予告に各国は当然いち早く反応。韓国政府が「(発射すると)国際社会から厳しい代価を払わされる」と警告したのは毎度のことだが、意外なほど素早い対応を見せたのが中国だった。「今月2日、長距離ミサイル発射の情報をつかんだ中国政府は、武大偉・朝鮮半島問題特別代表を平壌に送り込みました。発射見合わせを求める異例の訪問でしたが、金正恩第1書記はこれを無視。打ち上げを通告したのです」(前同)

 いわば後ろ盾とも言える中国のメンツを潰した形の金正恩だが、実は、かの国に牙を剥くのは初めてのことではない。外交評論家の井野誠一氏が、こう言う。「2012年5月、北朝鮮は、中朝海域で不法操業していた中国漁船を拿捕しました。前・金正日総書記時代は、最大の支援国である中国への配慮から、中国漁船の不法操業を穏便に処理していた経緯があった。そのため、この変化は中国首脳を驚かせたといいます」

 それまで中国側は、“捕まっても処罰は軽い。罰金も高くない。それを払っても元は取れるし、ワイロでなんとかなる”との認識だったというが、「前述の拿捕の際は、威嚇攻撃を加えたうえ、船上では無抵抗の中国人船員を何度も殴打。そして、これまでにない多額の罰金を徴収したといいます」(同)

 これは不法操業が目に余るとの報告を受けた金正恩が、「なめられるわけにはいかない」と強硬な姿勢を示した結果だという。そして、この件で両国に生じた溝は次第に深くなっていく。「昨年、北朝鮮労働党の創建記念日に、中国の劉雲山政治局常務委員が習近平国家主席の親書を携えて平壌を訪問しました。これは、北朝鮮政府へ6か国協議への復帰を促すとともに、核開発中止の英断を促す内容でした。だが、内容に納得できない正恩は“この親書のことは公にしないことにする。中国もそうしてくれ”と伝えたとか」(同)

 恩人に対する最終通告とも言える、この対応。金正恩は何を考えているのか?「北は南北統一の最終戦争に備え、“地下帝国”の建設を着々と進めているのです。そもそも、金日成の時代から、全土の要塞化をスローガンに、最重要部分および極秘施設の多くを地下に埋設してきました。すでに地下には、複数本の高速道路をはじめ、“第2首都”と呼ばれる市街地が存在するといいます」(同)

 そのため、盟友・中国といえども、準備の邪魔は許さない、との考えなのだろう。さらに、金正恩は「地上は焦土になろうとも、鉄壁な地下帝国が存続する限り、我々は最終戦争に勝利し、南北統一を成し遂げられる」(北朝鮮ウォッチャー)と語ったと言われ、井野氏によれば、「南北の“休戦ライン”付近に、北の小型無人機ドローンがたびたび出没しているんです。正恩はその用途の広さを高く評価。特に“ゲリラテロ”の切り札の一つとして、生化学兵器の“特攻”に使えると、軍視察時に語ったといいます」——北朝鮮が企む血塗られた南北統一。狂気の計画が現実にならぬよう祈りたい。

“ミサイル発射”金正恩が企む「南北統一」への狂気シナリオ

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