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【武豊】気難しさと才能を秘めていたイナリワン

[週刊大衆2016年02月29日号]

 ものすごく能力のある人と、人づきあいはうまいけど能力はそれなりの人――目の前にある大きな仕事を成し遂げようと思ったとき、みなさんはどっちのタイプをパートナーに選びますか。競馬に関する限り、僕は間違いなく、100%前者の馬を選びます。先日、32年の馬生を全うし、老衰のため亡くなった1989年の年度代表馬、イナリワンもそんな一頭でした。

 大井から中央に移籍。通算成績25戦12勝の彼と僕がコンビを組んだのは2度だけ。でも、それがどちらも89年のGⅠ……。「天皇賞・春」と「宝塚記念」という大きなタイトルがかかったレースでした。初めて調教で彼に跨ったときは、コースに入るなり周りの馬に対抗心を燃やして全力疾走。なんとか止まったのが2周目というあまりのかかり癖に、「なんやこの馬は! このままじゃ危なくて競馬にならへん」と半ば呆れたものでしたが、それ以上に、本番で魅せた身体が震えるような衝撃は爆発力、今も掌にはっきりと残っています。

 残念ですが、もしかすると今ごろ、“平成の三強”と称されたライバルのオグリキャップ、スーパークリークと顔を合わせ、またムキになって走っているかもしれませんね。気持ちを切り替えて、今週の競馬について話しをしましょう。

 今週末の日曜日、2月21日、東京競馬場で行われる「フェブラリーステークス」から、いよいよ16年のGⅠがスタートします。僕がこのダート競馬の頂上決戦を初めて制したのは03年。パートナーはゴールドアリュールでした。

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