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「恐怖の突然死」中高年が覚えておくべき“兆候と対策”

[週刊大衆03月21日号]

「恐怖の突然死」中高年が覚えておくべき“兆候と対策”

 車の運転中に突如発生した体調の急変で命を落とさないため、他人に迷惑をかけないため、コレは知っておきたい!

 先月25日、大阪・梅田の交差点で、会社経営者の男性(51)の乗用車が突然暴走し、11人の死傷者を出す大惨事が起きた。その後の調べで、暴走したのは男性の心臓発作が原因で、乗用車がビルの花壇にぶつかって停車したときには、男性が心肺停止の状態だったことが判明した。「実は、私も大学に行くとき、あの交差点はよく通っているんですよ。運転していた男性は、車が暴走したときはすでに意識がなく、体が突っ張った状態でアクセルを踏んでしまったのでしょうね」

 こう話すのは、内科・循環器科が専門の石蔵文信・大阪樟蔭女子大学教授。ちなみに、事故を起こした男性は、家を出るときも普段と変わらず元気で、文字通り突然死だったという。司法解剖の結果、判明した死因は≪大動脈解離による心タンポナーデ≫。石蔵教授が、まず大動脈解離を解説する。「血管は内側から内膜、中膜、外膜の三層構造になっています。内膜と中膜の間にはコレステロールや脂肪などが溜まり、プラーク(脂肪の塊)ができます。内膜は玉ねぎの皮のように薄いため、プラークが溜まりすぎるとピーッと裂けてしまいます。これが大動脈解離です」

 同疾患が発生すれば、胸や背中に激痛が走る。有名人では落語家でタレントの笑福亭笑瓶さん(59)も、昨年暮れ、この大動脈解離で危うく一命を落とすところだった。「ものまねタレントの神奈月さんたちと千葉県のゴルフ場に行ってプレーしているとき、笑瓶さんが急に“背中が痛い!”と苦しみだしたそうです。ドクターヘリで病院に搬送されて、どうにか事なきを得たのですが、もう少し搬送が遅れていたら、命の危険もあったそうです」(芸能記者)

 今回の事故を起こした会社経営者は、大動脈解離が心臓に近い場所で起こった可能性が高いという。「心臓に近いところで解離が起こると、心臓にまで亀裂が入ってしまうことがあります。すると、心臓の内膜と中膜の間に血液や体液が入り込み、ポンプ機能が大幅にダウンしてしまうのです。これが心タンポナーデです」(前出の石蔵教授)

 事故を起こした男性は交差点手前で一度停車して、その後、急発進している。まず大動脈解離が起こり、胸の痛みで車を停めた直後に亀裂が心臓まで達し、失神して体が硬直。そのまま足がアクセルを踏んだため、今回の大惨事になったと、石蔵教授は推測している。「車の運転中に胸や背中に急な激痛を感じたら、まずギアをニュートラルにする。または、路肩に車を寄せてサイドブレーキを引く。これが後続車に追突されたり、巻き添え事故を防ぐために大切です」(前同)

 レスリングの吉田沙保里さんの父親・栄勝さん(当時61歳)は2年前に高速道路を運転している際に、くも膜下出血を発症し、急死しているが、「きっと激痛の中、車を路肩に停めたんでしょう。おかげで、他の車を巻き添えにすることがありませんでした」(同)

 交通事故総合分析センター、日本自動車工業会の統計によると、2007年から12年までの5年間では、心臓による事故は1年間で20件前後、脳卒中などの脳が原因の事故が50件前後も発生している。特に、脳卒中による事故は中高年に多いという。もはや他人事とは言えないのだ。では、脳の場合はどんな前兆があるのか。

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