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ここまで進化した!日本の「がん治療」最前線 vol.3

だが、この療法は、すでに国内でも多くの病院で行なわれている。保険適用外だが、1回2万円程度と、安価なのも魅力だろう。やり方は簡単。高濃度のビタミンCを、ただ点滴などで摂取するだけだ。なぜ、これが効くのか?

解説するのは、『ビタミンCの大量摂取がカゼを防ぎ、がんに効く』(講談社α新書)の著者でもある、元イリノイ工科大学助教授の生田哲氏(薬学博士)だ。
「ビタミンCが活性酸素の一種、過酸化水素を作り、がん細胞だけを狙い撃ちするからです。血管内や正常細胞では過酸化水素が発生しても、酵素が分解し、守ってくれます。ところが、がん細胞内では酵素の働きが非常に弱いので、細胞がダメージを受けるんです。この療法は、ノーベル化学賞受賞者のライナス・ポーリング博士が推奨し、80年代にアメリカで大ブームになりましたが、医学界が大反発し、廃れました」

しかし05年、米国立衛生研究所のマーク・レビン博士らが「効果がある」とする論文を発表し、息を吹き返したという。
「米国では前立腺がん、直腸がん、肺がん、悪性リンパ腫などへの治療効果が報告され、主流のひとつになりつつあります」(生田氏)

以上、多くの最新療法を紹介してきたが、前出の田口所長は、次のようにアドバイスを送る。
「最新療法といっても、どんながんにも確実に効くものではありません。また、ひと口にがんといっても、その種類、進行度で、まったく治療は異なってきます。いずれにせよ、がん治療の現場はいま、ひとつの療法に固執せず、手術、放射線、化学療法の3大療法、さらに、効果がどんどん報告されてきた免疫療法などを組み合わせ、患者一人ひとりに最もふさわしい治療を提供する"集学的治療"が主流になりつつあります」

ひと昔前に比べ、がんの延命率は格段に上がってきている。「がんは不治の病」という言葉が死語になる日も近いのかもしれない。

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