日刊大衆TOP 社会

石原慎太郎「都政5000日マル裏通信簿」 vol.1

[週刊大衆11月19日号]

「空を見なさい。さっぱりしている」――。

都知事の辞任会見から一夜明けた10月26日、石原慎太郎氏(80)は自宅前で取材陣に心境を訊かれ、天を指差して、こうのたまった。
「本人はさっぱりしたでしょうが、初出馬したときの〈東京から日本を変える〉というスローガンはどうなったのか。4期目の公約だった東京五輪誘致も実質上の敵前逃亡。さんざん振り回して"さっぱりした"とは、周囲のことなんかなんにも考えない、傲慢なあの人らしい発言です」(都職員)

辞任後は、『たちあがれ日本』の議員らと新党を結成。日本維新の会などと連携して国政を牛耳る――というのが石原氏の構想だ。
「"80にして立つ"理由は様々あるでしょうが、築地市場移転など、山のようなやり残しはどうするんでしょう」(全国紙社会部記者)

4期13年半、約5000日にわたった石原都政。その"通信簿"や、いかに――。

石原都知事といえば、そのリーダーシップを評価する声もあるが、"強権発動"に煮え湯を飲まされた人々も少なくない。その強権の代表的な例が、〈安心・安全の東京〉を旗印に押し進めた"浄化作戦"だろう。
「石原知事は2期目(03年~)に、警察官僚出身の竹花豊氏を副知事に迎え、六本木、池袋、渋谷、新宿のクリーン作戦を展開しました。が、これで繁華街の活気が消え、働く人たちの生活が厳しくなったという声も少なくないんです」こう話すのは、新宿ウオッチャーでジャーナリストの寺谷公一氏。

東洋一の歓楽街といわれた新宿・歌舞伎町は、80年代から90年代にかけて「一晩に30万人」ともいわれる来訪者があった。しかし、現在では一晩で5万人がいいところ。かくも寂れた理由のひとつが"歌舞伎町浄化作戦"だった。石原知事が浄化作戦に本腰を入れた04年頃から、歌舞伎町の風俗店やアダルトショップは片っ端から摘発され、特にコマ劇場周辺の店は壊滅状態に陥った。

当時、裏DVD屋の店長をしていたA氏(45)が恨めしげに話す。
「いきなりのガサ入れでしたね。壁のポスターなんかもベリベリ剥がされ、店内はメチャクチャ。意図的な嫌がらせだな、と思いました」

ちなみに元店長は現在、路上生活の身の上。
「しばらくオーナーが世話をしてくれてたんですが、結局クビ。でもさ、オレ、これでもマジメに1日も休まず仕事をしてたんだよ。石原って、週2~3日しか出勤してなかったんだろ? それで年収2600万円? 退職金が1期で4300万円? ホント、いい加減にしろよ!」

確かに03年の石原知事は年間214日も休み、それ以外に都庁も実態を把握していない"庁外勤務"が67日もあった。石原サンの通信簿は、出席日数がまったく足りていないのだ。

歌舞伎町で20年近くスナックを経営するマスターが溜め息まじりに語る。
「以前は、淫靡な歌舞伎町独特の活気に男性客が引き寄せられ、カネを落としてくれた。ところが、最近は女子会や、単価が安い学生客ばかり。不景気やコマ劇場がなくなったせいもあるんだろうけど、客足も客単価も落ちてますよ」

小さな酒場が建ち並ぶ新宿・ゴールデン街のママも憎々しげに話す。
「石原が余計なことして、新宿全体の火が消えたみたい。あの人、いいとこの出でしょ? ゴミゴミした飲屋街が嫌いなのよ。靖国通りからゴールデン街に入る石畳を敷き直すのも、わざと工事を長引かせて、嫌がらせしたって、みんなに恨まれてんだから……」

05年4月1日には、客引きを禁止する都条例が施行されて、歌舞伎町から客引きが姿を消した。
「いまは復活して、ほそぼそとやってますけど、客も減ったし、前は月3万円だったヤクザへのミカジメ料も月1万しか払えません。いまは、アフリカ系の客引き連中がやりたい放題やってて、治安は悪くなってますよ」(風俗店の客引き)

風俗嬢からの大ブーイングも聞いていただこう。
「突然警察が来て、店長からみんな捕まっちゃった。それで別の店に移ったら、また1週間で摘発。店移るたびに指名のお客さんが減って、たまんないよ。どんな基準で摘発するのか、あのジジイに聞いてよ!」(ヘルス嬢のN美さん= 27)

締めつけは、風俗店だけにとどまらない。08年に、渋谷の老舗ストリップ『渋谷道頓堀劇場』が、公然わいせつで摘発されたのだ。

11月13日公開のvol.2に続く・・・。

この記事が気に入ったら
をしよう

いいね!

@taishujpさんをフォロー

大衆のオススメ


オススメタグ


人気記事ベスト10


日刊大衆公式チャンネル


Copyright(C) 日刊大衆 Futabasha Publishers Ltd. All rights Reserved.