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iPS細胞も悪用される!被害者遺族が語った「臓器再生詐欺」極悪手口 vol.1

[週刊大衆11月19日号]

人類の夢を叶える発見――そう称賛の嵐が止まないのは、京都大学の山中伸弥教授が世界で初めて開発したiPS細胞のことだ。

どんな臓器でも造り出せる可能性を秘めるこの細胞の開発により、山中教授は10月8日、ノーベル医学・生理学賞を受賞した。

世界から注目されるiPS細胞だが、この開発を悪用する輩が出てきている。その一人が、大手メディアの大誤報という事態も引き起こさせた、自称・米ハーバード大客員講師の森口尚史氏だ。
「彼は、世界初となるiPS細胞の臨床応用を行なった、と発表しました。これが事実ならば、再生医療分野での大きな進歩となったのですが」(全国紙記者)

その後、森口氏と共同研究を行なったとされていた東京医科歯科大が「そのような実験や研究が行なわれた事実はない」と発表。
「これで、森口氏の発表が虚偽であることが発覚。注目を浴びるiPS細胞を利用していたことが明らかになりました」(前出・全国紙記者)

この森口氏のように今後、iPS細胞を悪用する例が出てくる危険があると語るのは、今回取材に応じてくれた会社員のK氏だ。
「心臓や腎臓などの重要な臓器に重い障害を持つ患者にとって、iPS細胞などの再生医療は"希望の光"。
それを逆手に取った"臓器再生詐欺"の被害が出てくると思います」

実際、K氏の父親はiPS細胞と同じく、再生医療で注目され、万能細胞と呼ばれるES細胞の移植詐欺の被害にあったという。
「私の父は糖尿病で、腎臓が弱り、週3回の人工透析を受けなければならなくなりました。そんなとき、最先端医療の情報とサポートを行なっているN社の存在を知ったんです」(前同)

N社のホームページでは国内では難しい臓器移植を海外でするための、コーディネートを行なっていることが説明されている。K氏の父親はN社の代表X氏と接触し、ES細胞移植を薦められたという。

ES細胞では最先端といわれる米国ですら、臨床実験の段階で、実用化には至っていないのだが……。
「父はX氏から"中国は一般的な先進国と違い、すぐ臨床に移す。糖尿病患者だけでも2000以上の臨床例があり、多くの日本人も治療を受けている"との説明を聞き、ES細胞移植に希望を託しました」(同)

そして昨年、K氏の父親は移植を受けるため、中国・吉林省にある某病院へ。
「現地では、日本語が堪能な2人の中国人サポートスタッフが出迎え、彼らが車で病院に案内してくれたといいます」(同)

病院ではまず血液検査を受け、移植が可能かどうかを調べられた。その検査が終わった翌日に、移植が行なわれたという。
「しかし、移植といっても腎臓用と心臓用と説明された点滴を各2本打っただけ。治療方法の説明はなく、ただ、"半年後に効果が出る"といわれたそうです。父は、この治療と、同行していた母が老化防止として受けたES細胞移植を合わせ、X氏に1800万円を支払っています」(同)

高額すぎる治療費に対し、点滴を打っただけだとは、にわかに信じがたいが、それだけでES細胞が移植されることはあるのか。
「ES細胞を点滴するということはあり得ないと思います。ピンポイント(注入)で行なわず、点滴で異なる臓器に培養細胞が行ったら、違う細胞だから効果がないだけでなく、がん化することもあり得るのではないでしょうか」(医療ジャーナリストの牧潤二氏)

11月16日公開のvol.2に続く・・・。

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