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伝説のホームラン厳選20発表 vol.2

[増刊大衆8月27日号]

王貞治(73)
868本(歴代1位)
巨人●1959~1980

世界で最も多くの本塁打を放った男・王貞治。
彼が最も世間の注目を集めたのは、ハンク・アーロンの持つ当時の世界記録755号を超える756号を放った瞬間だった。

77年9月3日、後楽園球場。ヤクルトの先発は鈴木康二朗。
一死走者二塁で迎えた初回こそ、四球で歩かされた王だが、3回に回ってきた第2打席は走者なし。
鈴木も、ここは勝負せざるを得なかった。
フルカウントからの6球目、真ん中やや高めの甘い球を完璧に捉え、球はライトスタンド中段まで一直線。
756号。
世界記録達成の瞬間だ。

王は両手を大きく広げて、ファンの歓呼に応えた。

順風満帆の野球人生を送ってきたかに見える王だが、当初は挫折の連続だった。

投手として入団しながら打者転向を命じられたのが最初の挫折。
打者としても、素質はありながらも伸び悩む日々が続いた。
そんな王にとって転機となったのが、61年オフの荒川博氏の打撃コーチ就任だった。

王には当時、プロの速球に対応しようと焦る余り、球を前に迎えに行く癖があった。
その弱点を克服するフォームが、荒川氏と辿りついた一本足打法だった。

一本足打法に取り組む王の素振り特訓については、「練習に使った畳が減ってささくれ立った」「練習の翌朝、顔を洗おうとしても腕が動かなかった」などの凄まじい逸話が残っている。

時には、打撃を研ぎすませるため、天井から吊り下げた糸の先の紙を日本刀で切断する特訓もあった。

王は本塁打を打つために大事なことは「速い直球を詰まらずに打ち返せるタイミングを作ること」と説明し、「一本足打法は"動"の中に一瞬の"静"があり、それによってタイミングが取りやすくなる」のだという。

こうして、王は「真ん中に来た速い球の8~9割をスタンドに放り込める技術と自信」を獲得したのだ。

王はあるインタビューで次のように述懐している。
「ホームランはバッターにとって最高の快感。たぶん、ファン以上に自分が自分のホームランに魅せられているのかもしれない」

80年10月12日のヤクルト戦。
すでに引退を決めていた王が神部年男投手から放った868本目のアーチは、野球界の金字塔としていまも燦然と輝いている。

9月18日公開のvol.3に続く・・・。

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