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誰もが当たり前のようにとっている睡眠、実は「眠り方」は学習するものだった!?【快眠外来】

誰もが当たり前のようにとっている睡眠、実は「眠り方」は学習するものだった!?【快眠外来】

 不眠に悩む日本人は、なんと5人に1人といわれています。ここでは快眠の伝道者「眠りの女王ヒサコ」が、眠れない人々にあらゆる快眠法を伝授。これで今夜は枕を高くして眠れるはず!

「睡眠は学習するもの」「睡眠は目的ではない」「睡眠は、起きている時間を充実させるためにある」という言葉に、ハッ! ドキッ!とさせられっぱなし。今回は眠りの女王ヒサコ、目からウロコの取材でした。

●欧米に遅れをとっている睡眠教育

「欧米などの先進国では、睡眠の仕方をいろいろな機会に習います。でも、日本だけはみんな自己流のまま社会人になってしまう。睡眠に関しては欧米から大きく遅れをとっています」というのは、作業療法士の菅原洋平さん。ええっ! 睡眠って習うものだったんですか!? 「眠たいから眠る」じゃいけなかったんですか?

菅原さん:そうです。あまりに科学的でないことがまかり通ってきたんです。「徹夜でがんばる」「寝る時間を削って働く」ことが、いいことのように言われてきましたね。でもいま、やっとその遅れを取り戻すかのように、睡眠に関する情報が出回り、その質もある程度、整ってきました。

ヒサコ:しかし、それらの情報はあまりに断片的ですし、何がいちばん重要なのかわからない――。

菅原さん:それは、トラブルに注目するからです。ぐっすりと眠るのがいい、眠れないと悪い、という良し悪しだけの判断になっているからです。眠れない、寝苦しい、寝た気がしない……などの症状が出たときには対処するけれど、症状が出ていなければ何もしない。それじゃ、ダメなんです。

ヒサコ:ダメ……ですか。

菅原さん:風邪と同じです。風邪をひきやすい生活をしていて、風邪をひいたら医者に行く。それでは健康的な生活とは言えません。眠るのは、目的ではないですよね?

ヒサコ:……? 眠りの女王ヒサコは、“快眠”を目指して取材を続けているのですが……。

菅原さん:何のための睡眠なのか。それは、起きている時間を充実するための睡眠であるはずですよね? 仕事したり、遊んだり、楽しく生きるために、睡眠をどう活用するか、という問題なんです

ヒサコ:はい、言われてみればその通り! いつの間にか、「どうやって眠るか」「安眠するためには」「なぜ寝られないのか」……と、睡眠が目的化していました。

菅原さん:そうなると話がややこしくなるんです。個人差があるとか、睡眠のための儀式とか、そういう話が山のように出てきてしまう。そうではなくて、社会人として働くために、自分のコンディションを管理する。そのための睡眠の技術であるべきなんです

 睡眠は目的じゃない。仕事や生活を充実させるためにある。菅原洋平さんは作業療法士として、外科手術で脳を切り取った人が、失った能力を残った脳で再生する――そのリハビリの現場で仕事をしてきました。ある日、「手術後に寝た人と、寝なかった人で、術後の回復が大きく違う」という海外のデータに出会い、衝撃を受けます。

菅原さん:それまではリハビリ治療のことしか見ておらず、患者さんが寝ているかどうかには着目していませんでした。しかし、そうした観点から注視していくと、眠れないからと睡眠薬を飲んでいる患者さんの治りが遅い、とわかり始めたのです。患者さんをしっかり眠らせないと、昼間の治療が生きてこない。そこで、いかに薬を使わずに夜、眠れるようにするか、そういう生活のサイクルを作り出すことが大事だとわかったのです

 さらに、しっかり眠って生活を整えていれば、病気にならずに済んだに違いない、と。患者さんたちは、睡眠をおろそかにして、仕事をハードにやりすぎて、風邪をこじらせて脳炎になり、記憶障害になって…という人たちが多かったのです。

菅原さん:こうした病気は、いま、企業にとっても大きな損失だと気づき始めました。そこで、「睡眠を学ぶ」企業研修も始まっているのです

睡眠の法則を学び、実践していくと、さまざまな波及効果が現れてくるといいます。
◆時間管理ができて生産性が上がる
◆体調管理能力が高くなる
◆集中力がアップする
◆コミュニケーションがよくできるようになる
◆残業が減る
◆営業車両の事故が減る
◆休日が充実する

 仕事の効率や能率がアップするだけじゃない。休日が充実するという、なんとうれしいおまけが!

菅原さん:そのための第一歩は、4つのNG睡眠をクリアすることから始まります。

さあ次回は、睡眠の質を落とし、昼間のパフォーマンスを下げる、『4つのNG睡眠』について。なるほど、ナットクの話。お楽しみに!

(取材・文/眠りの女王ヒサコ)

菅原洋平さん:作業療法士、ユークロニア(株)http://activesleep.net/active-sleep/代表

青森県生まれ。国際医療福祉大学卒業後、国家資格作業療法士免許取得。民間病院精神科勤務後、国立病院機構で脳のリハビリに従事。睡眠と生活習慣病、うつ、事故、生産性……などとの関係に着目し、臨床実践。病気を予防し、本来の能力を最大限発揮させるビジネスプランを構築し、睡眠セミナー、企業での睡眠研修などを行っている。「ベスリクリニック」(神田)http://besli.jp/の睡眠外来でも治療にあたる。『思いつきで行動してしまう脳と考えすぎて行動できない脳』『あなたの人生を変える睡眠の法則』ほか、著書多数。

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