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カリスマホームレス スーさん「生活保護はいらない」生活術 vol.2

[週刊大衆11月26日号]

「いまの生活かい? アルミ缶だよ」

主にマンションや店から出る空き缶を集め、1キロ80円で業者に引き取ってもらっているという。
「北京オリンピックの頃は1キロ170円で売れたから月5万円ぐらいになってたけど、最近はどんどん下がって生活が厳しいよ」

スーさんの日常は、実に勤勉だ。朝4時には起き、3~4時間は空き缶集めに自転車で回る。家に戻り、スチール缶は売れないため、それを取り除く選別作業を終えると昼食。そしてひと眠りして、夜7時から12時まで再び夜の缶集めに出掛ける。そして1杯やって1時には床に入る――。

実働10時間。この生活サイクルを、ゴミ収集が休みの日曜日を除き、毎日繰り返している。
「オレはね、なんでも工夫するのが好きなの。缶集めも、ちゃんと話をつけてマンションやラブホテルとか、大口の"お客さん"を開拓してきたんだ。どんな仕事でも工夫すれば、もっとおもしろくなるじゃない?」

彼は拾ってきたものを食べたり、炊き出しに並んだりはしない。自分で働いて得たカネで、必要なものを買っている。現在の収入は月2~3万円だが、最大の出費は酒代。スーさんが好きな酒は宝焼酎4リットル入り、値段は約2500円。水割りで晩酌していると、4~5日で飲みきってしまうため、毎月1万5000円ぐらいかかる。
「酒だけはやめられないね。我慢しても2日か3日だ」

コップ3杯ほど飲んでも顔色や口調は変わらない。酒好きのうえ強いようだ。
「ときどき役所の人が来て"生活保護を申請してくれれば、いつでも相談に乗ります"っていってくれるんだ。ありがたいし、オレも本当に体がダメになったら福祉のお世話になるかもしれない。でもね、いま生活保護をもらったら、ここを出なきゃいけないし、好きに酒も飲めなくなる。稼げるうちは頑張るつもりさ。やっぱり、酒は自分のカネで飲むのが一番うまいもの」

最近はアルミ缶集めにもライバルが増えた。
「エプロンをかけた奥さんが小遣い稼ぎでやってるんだよ。みんな厳しいんだね」

アルミ缶は350ミリリットル入りで約30グラム。30個で100円にもならないものを、普通の主婦が集めているという。まさに、不況ニッポンの縮図だ。
「休むのは、せいぜい正月三が日ぐらいだよ。まあ、毎日歩いているから、このとおり健康だけどね」

傍目には自由気ままに見える路上での生活。だが、どんな世界でも、それを続けるにはコツコツ日々を生きる勤勉さが必要なのだ。
少しばかり、身が引き締まる思いがした隅田川の午後。スーさん、大切なお酒を、ごちそうさまでした。

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