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年越しそば、どうして「うどん」じゃダメなの?

年越しそば、どうして「うどん」じゃダメなの?

 大晦日といえば「年越しそば」。そんな人はきっと多いはず。江戸時代中頃に定着した習慣だそうですが、長きにわたり受け継がれている伝統行事です。とはいえ、なぜ年越しは「そば」にこだわるのでしょうか。なかには、そばが苦手で「うどんで年を越したい」という人もいるのでは? どうやらそれは、年越しそばの起源にあるようです。さっそく、探ってみましょう。

 江戸時代の人々が、年越しにそばを食べるのは「縁起担ぎ」にあったそうです。なかでも有力なのは、「“細く長く”にあやかり、長寿祈願する」「“切れやすい”食感にあやかり、災厄を断ち切る」という説。ところが、これってうどんにも当てはまりますよね。

 ところが、そばの原料の「そば粉」には、うどんの原料である小麦に含まれ、延びやコシを生みだす「グルテン」が含まれていません。つまり、そばのほうが切れやすいというわけです。現代のそばが切れにくいのは、卵や山芋といったつなぎを混ぜているからです。

 また、江戸時代以前のそばは、現在の「そばがき」に近く、団子状だったそうです。しかし江戸時代に入り、小麦粉を加えることで「細く長く」という、今のような形状が主流になったとか。このように、ふたつの条件を満たすことにより、そばは年越しの食べ物として認知されていったと言われています。

 ただし、縁起担ぎには諸説あるようで、次のようなエピソードもあるようです。
◆そばの実は栽培する時、雨風にさらされても日光を浴びると元気になることから、「健康祈願」や「捲土重来(失敗を巻き返す)」という意味がある。
◆江戸時代は白米食の普及で脚気(かっけ)が流行っていて「そばを食べると脚気になりにくい」という説があり、「新年を迎えるのに健康食のそばを食べよう」というキャンペーンが巻き起こった。
◆金銀細工師が散らかった金粉を集めるのに使っていたのがそば粉で、「金運を呼ぶ」という意味合いが生まれた。
◆鎌倉時代、博多の承天寺が、飢饉により年の瀬の食べ物がなく困っていた町人たちに「世直しそば」として、そば餅を振る舞い、翌年から町人の運が良くなったという伝説があり、それが起源になった。
……などなど。いずれにしても、多くの縁起を担ぎ新年を幸先良くしたいという先人の思いが、年越しそばには込められているようです。

 ちなみに、地域によっては「年越しうどん」を食べる習慣もあるそうで、それほど気にしすぎることはないのかもしれません。「うどん県」で知られる香川県では近年、「年明けに縁起を担いで食べるうどん」として「年明けうどん」を推進し、全国にも波及し始めているそうです。麺好きなら「年越しそば」→「年明けうどん」と、ハシゴしてみては? 運気も倍上がるかもしれませんよ!

年越しそば、どうして「うどん」じゃダメなの?

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