日刊大衆TOP 芸能

貴乃花親方が突きつける「新相撲協会マニフェスト3カ条」 vol.1

[週刊大衆7月29日号]

稀勢の里が三代目若乃花以来、実に15年ぶりの日本人横綱昇進に挑んだ大相撲名古屋場所。その盛り上がりの水面下では、日本相撲協会の存続問題も大詰めを迎えていた。

「公益財団法人への移行問題はギリギリセーフ。文部科学省から期限を切られた11月を前に、なんとか土俵際で踏ん張って申請できる見込みになってきました」
と、ある協会関係者は胸を撫で下ろすが、それもそのはず。

公益財団法人移行の条件として文科省から改革を義務づけられ、特に親方株(年寄名跡)を巡って、一時、守旧派の親方衆と協会幹部が一触即発の状況に追い込まれていたからだ。

「億単位という高額な親方株の買い取りが問題とされて、協会はいったん、親方株の金銭売買廃止を打ち出しました。しかし、借金してまで親方株を買った現役の親方衆にしたら、“俺たちの借金はどうなるんだ?”というわけです」(前同)

これが最終的に親方衆に配慮して、
「一括売買は禁止されまし
たが、先代の親方は譲った先の親方から顧問料などの名目で分割して金銭を受け取れるようになりました。ただ、これに年1回の取引内容の報告義務が課されます」(ベテラン相撲記者)

また、理事の選出方法をめぐっても右往左往が続いた。

「外部の者で構成される評議員が理事を選出することになったんですが、これにも守旧派の親方衆から反発がありました。
そこで審判部や巡業部といった協会の仕事から外れれば、親方も外部扱いされて評議員にもなれるという玉虫色の解釈を持ち出したんです」(前同)
今月9日、協会は公益法人移行時の7人の新評議員のうち6人を決定。その中に、ちゃっかり3名の親方を送り込むことに成功している。
「結局、改革といっても抜け道が用意されている。北の湖理事長が守旧派の意見を飲み、表面上取り繕っただけの改革なんです」(同) 

大の相撲ファンで伝統河内音頭継承者の河内屋菊水丸氏は、この状況を前にして、こう言う。
「実際は、年寄株問題は手つかずの状態。これではたして、公益法人として認可されるのか疑問です」

協会内でも、こうした改革の歩みの遅さに苛立ちの声も大きい。その勢力の筆頭が“孤高の改革者”の貴乃花親方(41)だ。

「今回、貴乃花グループに属する親方を新評議員に滑り込ませられたことは唯一の救い。これで貴乃花親方が理事に再選され、新相撲協会の事業部長に就く可能性が急浮上してきました」(前出・ベテラン記者)

新協会の評議員に起用される現役親方は、大嶽親方(貴乃花グループ=元十両・大竜)、山響親方(北の湖部屋=元前頭筆頭・厳雄)、湊川親方(松ヶ根部屋=元小結・大徹)の3人。

「角界最大勢力の出羽海一門から山響親方、名門の二所ノ関一門から湊川親方が評議員に選ばれたのは順当として、意外だったのは、やはり大嶽親方ですね」(前出・協会関係者)

貴乃花親方が二所一門を飛び出して旗揚げした貴乃花グループは、いまだに各界内では少数派。
「普通なら、もう1名の評議員を時津風一門か高砂一門、あるいは伊勢ヶ濱一門から選ぶのがこれまでの協会のやり方でした」(前同)

これには、改革案を守旧派の親方衆に押し切られた北の湖理事長の意地が見え隠れしているといわれる。

北の湖理事長が非公式ながら、次の理事長に事業部長の九重親方(元横綱・千代の富士)、その次の理事長に貴乃花親方を指名しているのは有名な話だ。

「その事実を協会の内外に示したのが、理事長が5月に両国国技館で行った還暦土俵入り。歴代9人目となる記念行事ですが、そのときの太刀持ちが九重親方、露払いが貴乃花親方でした」(ベテラン相撲記者)

その北の湖理事長は、昨年2月に直腸がんの切除手術を受けており、体調問題を抱えている。

「健康に不安がある以上、公益財団認定を受けて新発足する協会の理事長は続けられず、九重親方に譲る可能性が高い」(前同)

そうなると、
「九重理事長とともに角界の運営を担う予定の貴乃花親方が、ナンバー2の事業部長に就くのは自然の成り行きです」(同)

いよいよ貴乃花体制発足へ向けて、着々と準備が整っているのだ。

7月23日公開のvol.2に続く・・・。

この記事が気に入ったら
をしよう

いいね!

@taishujpさんをフォロー

大衆のオススメ


オススメタグ


人気記事ベスト10


日刊大衆公式チャンネル


Copyright(C) 日刊大衆 Futabasha Publishers Ltd. All rights Reserved.