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日本では報じられない!中国「反政府大暴動」血みどろナマ現場 vol.2

[週刊大衆12月03日号]

この暴動のように、近年は当局側が一部要求に応じるケースが増えているようだが、もちろんそれは稀だ。09年7月のウイグル自治区ウルムチ市での数万人規模の暴動では、要求を認める姿勢は一切なかった。
「契機は、広東省の玩具工場で起こったウイグル族と漢族の乱闘事件。日頃の民族対立からウイグル自治区に飛び火し、デモが始まったが、なんと警官はデモの先頭にいた若者3人を威嚇発砲もせずに射殺。結果、暴動が激化し、街中には、死体がゴロゴロと転がる異様な光景が広がっていました」(同)

民族紛争に関する暴動を、当局はいまだに徹底して封じ込めている。しかし、これらはあくまで表面化したものだけ。

今年10月には、暴動を取材しようとした外国メディアの記者が警官に暴行され、カメラを取り上げられたあげく、現場から追い払われている。
「この事件からわかるように、メディアに流れる暴動の情報は氷山の一角。実際は中国政府により闇に葬り去られた、報道以上の悲惨な状況の暴動が数知れずあるんです」(同)

中国全土で続発する暴動事件。中国事情にも詳しい軍事ライターの古是三春氏が、暴動の背景について、こう解説する。
「暴動は、発生する場所により都市部型、農村部型、少数民族の多い辺境地区型の3つに分類できます」

都市部には、大学を出ても職にありつけない"蟻族"と呼ばれる若者が100万人規模いるとされる。
「しかも、職に就けたとしても月給の大半は家賃と食費でなくなってしまう。また、都市部には農民工と呼ばれる地方からの出稼ぎ労働者が大量にいて、彼らは都市部の戸籍を持つ市民と違い、労働保険にも医療保険にも加入できないんです。この"2等民"扱いに対する不満が、軍や党の幹部の不正を契機に顕在化するわけです」

同様に、農村部では土地の理不尽な強制収用が背景にあり、辺境地区については、少数民族の文化や宗教を認めず、逆らえば逮捕、拷問、強制労働が待つ現状に、不満が溜まっているのだ。

この現状を、中国を新たに率いる習近平総書記も恐れているようだ。近著に『チャイニーズ・パズル――地方から読み解く中国・習近平体制』もあるジャーナリストの富坂聰氏が、こう指摘する。
「貧困家庭の出身で、烏坎村の暴動でも村民たちの要望を受け入れた汪洋氏が今回の大会で政治局委員に抜擢されました。社会安定のため、党指導部は貧困層への対応に慎重な姿勢を見せていることが窺えます」

尖閣問題で、反日デモが加熱したことは記憶に新しいが、これも実は、日頃の軍・政府への不満が主因との見方もある。その治安維持予算は軍事予算(約8兆円)をも上回り、実に約9兆円にも及ぶ。腐敗国家にとって、本当の脅威は"内なる敵"なのかもしれない。

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