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歴代宰相と徹底比較 安倍晋三「総理の器」大検証 vol.1

[週刊大衆5月20日号]

「安倍政権は長期政権になる予感がある」
4月17日、政権発足後初の党首討論で、みんなの党の渡辺喜美代表が"思わず"口にした言葉のとおり、順風満帆の航海を続けている安倍晋三政権。

「そうはいっても、前途は問題山積です。たとえば、国内ではTP P(環太平洋パートナーシップ協定)対策や来年4月に迫った消費増税の決断。また、外交でも当面最大の政治課題として尖閣問題が重くのしかかり、前途には分厚い黒雲が待ち構えています」(全国紙政治部デスク)

この先"ニッポン丸"を待ち受ける荒波を、安倍首相は乗り切れるのか?
そのカギを握るのが、総理としての"器"。安倍首相のそれを知るべく、歴史に名を残した宰相8人たちとの徹底比較を試みた。

まずは、「アベノミクス」という言葉に代表され、安倍首相が最重要視する経済政策から見てみよう。このケースでの比較対象として挙げられるのは、首相就任と同時に所得倍増計画をブチ上げ、日本の高度経済成長の進展にもっとも大きな役割を果たした政治家・池田勇人元首相だろう。
「池田内閣最後の年に開催されたアジア初の東京五輪は、同内閣が掲げた高度経済成長政策による、経済的繁栄を象徴する世紀の大祭典になりました」(前同)

その政策により、国民の所得は着実に伸び、池田内閣発足から8年後の68年には日本のGDP(国内総生産)が米国に次いで資本主義国第2位に。日本復活の華々しい幕開けとなった。

池田元首相を日本経済復興の先駆者とすれば、中興の祖は庶民派宰相こと田中角栄元首相だろう。
「田中元首相が72年に掲げた『日本列島改造論』は、日本全国に活況を呼び起こし、一世を風靡しました」(経産省古参官僚)

田中元首相は、国土開発のネックとなっていた道路法の全面改正を手始めに、道路、港湾、空港の整備を行なう特別会計法など10 0本を超える議員立法を成立させた。公共事業への過度の投資政策には、現在も賛否両論があるものの、戦後の日本の社会基盤整備に多大なる貢献を果たした点は評価されている。また、その即断即決ぶりは有名で、「よっしゃ、よっしゃ」が口癖の田中元首相は、陳情については1件約3分間で決断。そして、「やる!」と決めた案件は100%実行した。
「翻って安倍首相ですが、いまのところは経済が順調で、世間も浮かれ気味。ですが、いったん下降気配となった場合、池田・田中両元首相と同様、"敵100万人有りとも我行かん!"の決断ができるかどうか。そのときが、安倍首相の真価が定まる瞬間です」(政治評論家・浅川博忠氏)

さて、今後、安倍政権を揺るがしかねない最大の課題になると見られているのが、来年4月に予定されている財政改革の目玉・消費増税の実施だ。
「消費増税をキッカケに、アベノミクスが一気に減速。日本経済沈没の狼煙になるとの危惧が、長らく燻っています」(経済記者)

この消費税を、みずからのクビ(首相の座)と引き換えに断固として導入したのが竹下登元首相だった。
「大平、中曽根両内閣で実現できなかった消費税を導入したことが、竹下元首相の最大の功績と見る向きは多い。あのとき導入されていなかったら、日本の財政は、もっと早い段階で壊滅的なダメージを受けていたはずです。ただ、一方で"消費税で日本経済が失速し、その後のバブル崩壊を呼んだ"との声もあります」(同)

お笑い集団・大川興業を率いる一方、政治ジャーナリストとしても活動する大川豊総裁は、竹下元首相の手腕をこう評価する。
「竹下さんは"言語明瞭意味不明瞭"なんていわれましたが、それこそが、この人の凄み。いっていることはよくわからないのに、政策を実現させてしまう寝業師ぶり。あれだけ反対のあった消費税導入を実現させたのも、巧みな根回しと高い調整能力の賜物です」

来春、8%に増税することが既定路線ではあるものの、いまだに不満の声も大きい消費増税。安倍首相は、どう乗り切るか……。

5月14日公開のvol.2に続く・・・。

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