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涼風真世「るろ剣からベルばらまで」“七色の声”と評された理由

[ブリュレ]

涼風真世「るろ剣からベルばらまで」“七色の声”と評された理由

 元宝塚月組トップスターの女優、涼風真世。その中性的なルックスで、宝塚時代は「フェアリー(妖精)タイプ」の男役として人気を博した。退団後も精力的に多方面で活動。特に1996年、テレビアニメ『るろうに剣心』の主人公である緋村剣心役に「声優」として抜擢されたことは当時大きな話題となったが、そもそも彼女は「声」に定評があった宝塚スターだった。

 宝塚トップスター時代の涼風は、役柄の幅が広いことで有名で、男装の麗人、妖精、将来有望な青年から殺し屋まで、性別も年齢も種族さえも超え、自在に演じ分けた。その演技を支えたのが彼女の「声」。少年のような弾む声から、オトナの男性の深く響く声まで、役柄に合った豊かな声色を使い分ける技量を持っており、歌声は「七色の声」として高い評価を受けていたのだ。

 歌は上手いだけではなく、安定感も折り紙つき。劇中で踊る場面では、別の歌い手を立てることも多いが、涼風は踊りながら歌い、しかも歌唱が乱れることはほとんどなかった。

 そんな涼風真世の宝塚時代の当たり役は、なんといっても『ベルサイユのばら』のオスカル役。男装の麗人を見事に表現し、「歴代最高のオスカル」との呼び声も高い。また、シェイクスピアの『真夏の夜の夢』を下敷きにした『PUCK』では、妖精パックを伸び伸びと好演。パックが生まれた瞬間の赤子のような姿は、男役のトップスターの枠を外れた愛らしさだった。作中でも主人公の成長とともに声色を次々と変え、その自在さから「七色の声」の評判をより一層高めた。

 宝塚では生徒が卒業する際、公演の千秋楽に、その組を率いる長から人物の紹介が行われるのが通例だ。涼風は退団時に、当時の月組長だった汝鳥伶から「“歌の妖精”は、静かに森に帰っていきます」という言葉を贈られている。

 自在な声で、多様な役柄を魅せてくれた涼風真世。近年は、自己紹介で「昔妖精、今妖怪。涼風真世です」とかつての自分を引き合いに出して明るい笑いも生む。七色の声を持つ妖精は、今なお舞台上で自由に駆け回り続けている。

涼風真世「るろ剣からベルばらまで」“七色の声”と評された理由

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