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短期集中新連載 永田町謀略録「政治家の殺し方」 第4回 鈴木宗男(新党大地・真民主代表) vol.1

[週刊大衆12月10日号]

現在はまだ地方の首長に過ぎない橋下徹。石原慎太郎との連携も進み、「日本維新の会」は第3極の主流となったといえよう。総選挙後には、キャスティングボートを握ることがほぼ確実視され、現職の議員たちは恐れおののいている。

だが、橋下が中央政界での実務に携わることになれば、避けられないのが外交の世界。竹島問題では「日本と韓国による共同統治」を提言し、バッシングに晒される始末であった。

これまでも指摘してきたように、外交には「見えざる敵」が多い。ロシア外交で国益に資したあの政治家も、「気に食わない」という守旧派などから激しい攻撃を受け、ついには議員を辞職するハメとなった。現在も公民権(選挙権、被選挙権)は停止したままではあるが、新党を立ち上げ、代表に就任。"闘い"は続いているのだ。


※※
いま、尖閣&竹島問題と同様に衆目を集めているのが、北方領土問題。

野田佳彦首相は以前から、この問題の解決に並々ならぬ思いを抱いており、ロシアへの訪問や首脳会談などを予定していたが、ひとまず"ノーサイド"となってしまった。

野田政権のロシアに対する弱腰外交が話題になったのは、今年7月。
「ロシアのメドベージェフ首相が、北方領土の国後島訪問を敢行したんです。プーチン大統領政権下で日露関係が好転し、日本に有利な形で北方領土問題の交渉が進みそうになっていたところで、水を差される形となってしまいました。何より、北方四島がロシアの実効支配下にあるということを改めて誇示されたにもかかわらず、野田首相は知らぬふりを決め込んだと批判を呼んだんです」(ベテラン記者)

国賊ともいえよう、このへっぴり腰政権。あまりの軟弱さに情けなくなるが、ロシア外交のスペシャリストであるこの男は力強く吼えるのだ。

〈もし私が総理大臣ならば、私自身が先に国後島まで行き、堂々とメドベージェフ首相を出迎えましたよ。"わが国固有の領土、国後島にようこそ!"とね〉(『週刊プレイボーイ』=9月4日号)

こう語るのは、誰あろう、不屈の政治家・鈴木宗男(新党大地・真民主代表)である。周知のように、鈴木は「あっせん収賄」などの容疑で逮捕され、その後、懲役2年の実刑判決を受け、昨年12月まで収監されていた身である。議員資格も失ってしまっている。その裏で、事件発覚当初から囁かれてきたのが、「これは国策捜査ではないか」という疑惑であった。

しかし、この男は打たれ強く、へこたれない。
去る9月14日、東京・市ヶ谷の「アルカディア市ヶ谷」で開かれた民族派団体「一水会」の結成40周年記念大会の席。鈴木は興奮気味にこう挨拶をしたという。
「愛国者だというのならば、堂々と時の権力と闘ってください。口先だけでいうのは駄目です。私は死ぬまで検察権力と闘って参ります。挫折や絶望を味わった人に、"生きていればよいことがある、生きていれば必ず真実が証明される"と伝えられるよう、私は闘って参ります」

二世議員であったり、資産家の母親からお小遣いをもらったりするような"お坊ちゃん"たちとはかけ離れた感性と馬力を持つ、猛々しい政治家・鈴木宗男。その半生を振り返ってみよう。

北海道の足寄町の貧しい農家の次男として生まれた鈴木。大学進学を機に、北海道選出で「北海のヒグマ」と呼ばれた自民党・中川一郎を頼って上京する。
大学を卒業したあと、中川の秘書として長年仕えた彼に転機が訪れるのは、83年1月。中川が謎の自殺を遂げて、この世を去ったことに端を発する。
その年末、鈴木は、中川が生前に立候補していた北海道5区(中選挙区)から、無所属で出馬。自民党から公認が得られなかったのは、中川の妻が彼を毛嫌いしていたためだったといわれている。

中川の長男である昭一と"骨肉の争い"を演じ、激戦の末に5位中4位で当選した。晴れて、自民党所属の衆議院議員となった。
政界での後ろ盾となったのは、孤立無援の初出馬時に手を差し伸べてくれた"キングメーカー"金丸信。"金丸直系"として歩んだ鈴木は、その金丸が政界を引退すると、野中広務に師事するようになり、93年には小渕派入りを果たしている。

12月04日公開のvol.2に続く・・・。

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