日刊大衆TOP 社会

安倍首相が頭を捻り辿り着いた「TPP参加問題」苦肉の一手

[週刊大衆2月4日号]

衆院選の圧勝で政権復帰。その勢いで7月の参院選にも勝って参院のねじれ状態を解消したい安倍政権だが、思わぬ伏兵に悩んでいる。TPPの参加問題だ。
「昨年の衆院選では"国益が守られれば交渉に参加する"といっていた安倍首相だが、最近は、"まだ情勢分析が十分ではない"と慎重論に変わった。党内で広がる反TPPムードから、交渉参加路線を引っ込めたんです」(自民党幹部)

総選挙で一挙に増えた地方の農林関係の議員が一斉に反対の声を上げ始めた。昨年12月には「TPP参加の即時撤回を求める会」が発足し、今月には大規模集会を予定。新人議員を含めて200人が参加予定だ。
「シロウト政調会長の高市早苗さんが、"交渉に参加しながら国益を守る"と発言したため、農林族議員が猛反発。慌てて"聖域なき関税を撤廃しない限り参加しない"と訂正したものの後の祭りで、政調会に"TPP調査会"を設置して、会長に反TPPの衛藤征士郎氏を据えざるを得なくなったんです」(事情通)

参院選を考えれば、地方に影響力を持つ反TPPのJA全中(全国農業協同組合中央会)を味方につけたいから、TPP参加の是非は先延ばししたいところ。

しかし、そうはいかないのが米国との関係。2月に訪米予定の安倍首相に、オバマ大統領は米国からの輸出の促進のためにTPP参加を強く要請するはずだ。加えて、時間がない。TPP参加国は年内に交渉を終える方針。日本が交渉参加を表明しても、米国議会の了承を得るのに3カ月はかかる。参院選後に参加表明すれば、交渉にすら加われなくなるのは確実。

そこで、安倍首相が白羽の矢を立てたのが、林芳正農水相だ。
「TPP参加派の林氏に党内の説得をさせるつもりです。林氏は安倍氏と同じ山口県出身で、総裁選にも出たライバルだから快く思っていない。そこで、この難題を担当させて、安倍さんは米国にTPP参加を表明したいんです」(前同)

失敗すれば林農水相に責任転嫁、成功すれば安倍首相の手柄。いやはや、したたかな戦略だ。

この記事が気に入ったら
をしよう

いいね!

@taishujpさんをフォロー

大衆のオススメ


オススメタグ


人気記事ベスト10


日刊大衆公式チャンネル


Copyright(C) 日刊大衆 Futabasha Publishers Ltd. All rights Reserved.