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日本ハム・大谷翔平と阪神・藤浪晋太郎、同級生エースの「決定的な差」

[週刊大衆2016年10月10日号]

日本ハム・大谷翔平と阪神・藤浪晋太郎、同級生エースの「決定的な差」

 甲子園では負けなしに対して勝ちなしと明暗が分かれた。だが、プロ4年目を迎えた今、その立ち位置は大逆転した!

 9月13日、日本ハムのエース・大谷翔平(22)が、オリックスの糸井嘉男に投じた初球は、日本最速の時速164キロを記録した。これに刺激を受けたのか、翌14日、高校時代から大谷のライバルと見なされてきた阪神の藤浪晋太郎(22)は、広島戦で自身最高となる時速160キロをマークした。

「日本球界で、160キロを計測した投手はクルーン(横浜、巨人など=引退)、由規(ヤクルト)、林昌勇(ヤクルト、カブスなど=現在、韓国の起亜)、マシソン(巨人)、そして大谷、藤浪の6人。日本人は3人しかいません」(スポーツ紙デスク) 残念ながら由規は肩を痛めて以来、スピードが戻っていない。大谷、藤浪の2人がセ・パの日本人速球王として君臨しているわけだ。思えば4年前、ともに甲子園を沸かせた2人のライバルはプロの世界で順調に経験を積み、今もしのぎを削っているようにも見える。

 しかし、現実的には、「2人の間には、球速以上の差がついていると言わざるをえません」(前同) 大谷翔平は9月21日のペナントレース天王山、ソフトバンク2連戦の初戦に8番・投手で先発。8回を投げて1失点と快投。2対1で勝利投手となり、優勝をグイと引き寄せた。これで今季9勝4敗1ホールド。防御率1.99は、規定投球回数に達していないため参考記録でしかないが、“隠れ最優秀防御率”(数字は22日時点=以下同)。

 対する藤浪は7勝11敗、防御率3.37で、阪神低迷の戦犯と目されるほどだ。「大谷が打者としても368打席で打率.319、22本塁打とチームに貢献。優勝のいかんにかかわらず、パのMVP候補に挙がっていることを考えれば2人の落差は天と地」(同)

 しかし高卒1年目は、むしろ藤浪のほうが上だった。「1年目の13年シーズンの藤浪は、名門・阪神のローテーションを1年間守り通し、24試合に登板。10勝6敗、防御率2.75、126三振の成績でした。対して、大谷は登板13回で3勝0敗、防御率4.23。“二刀流”のハンディを考慮しても、褒められた成績ではありませんでした」(同)

 しかし、2年目に大谷は“覚醒”。24試合を投げて11勝4敗、防御率2.61と、エースの名に恥じない数字を残す。同時に打者としても打率.274。10本塁打を達成するなど、規格外の活躍を見せ始める。3年目の昨シーズンは、22試合を投げて15勝5敗、防御率2.24と安定。

 一方、藤浪も2年目は11勝8敗(防御率3.53)、3年目が14勝7敗(防御率2.40)。阪神のエースにふさわしい成績だ。なぜ、藤浪は今季、急に勝てなくなったのか。

 野球解説者の江本孟紀氏が、こう読み解く。「藤浪は今、プロとして大きな壁にぶつかっていて、乗り越える方法が分からず、より深刻な状態に陥っているように思います」 江本氏に言わせれば、藤浪の投球フォームには、もともと欠陥があり、多くのプロたちは、壊れてしまうのではないかと、以前から危惧していたという。「藤浪はインステップでシュート回転の球を投げるので、どうしても体に負担がかかる。ここを修正しない限り、壁は乗り越えられません」(江本氏)

 この投げ方は制球力にも大きな影響を与える。これまで藤浪は、それを球威で抑え込み、結果を残していたが、今年になって、さらに制球力が不安定になり、勝ち星が稼げなくなってきた。「実は勝ち星があったゆえ、誰も文句を言えなかったんです」(スポーツ紙デスク) 藤浪の「唯我独尊」ぶりは高校時代から始まっていたという。春夏連覇の投手に誰も口を出せないのは、ある意味では当然だが、「藤浪の高校時代の恩師である大阪桐蔭の西谷浩一監督は、選手の自主性に任せるタイプということもあって、1年生のときから自己流で調整してきたといいます」(スポーツ紙記者)

 プロ入り後も、藤浪は自己流を貫いてきた。そして今年、勝てなくなってからは自信が持てず、アドバイスを求めることもできない悪循環に陥った。「今季の藤浪は、マウンド上でやたらと首をひねる。自分の球に納得してないんでしょう」(前出の記者) 袋小路に入った藤浪には助言が必要かもしれない。だが、前出の江本氏は、「阪神に、藤浪にアドバイスできるようなコーチはいません」と言い切る。

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