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震災、共同生活、旅立ち「女川町保福寺 泣き虫和尚 奇跡の2年間奮闘記」 vol.3

[週刊大衆3月18日号]

震災後、学校もなくなり、子供の将来を案じた家族や、仕事の再開を諦めざるを得なかった高齢者など、泣く泣く尾浦を離れていった人たちも多い。
「都市部に出ていってしまった人のところに、フラッと立ち寄ったりするんですが、"尾浦に帰りて"ってみんな、そういうんです。でも、その方々は尾浦に戻って来ても生活していくことは難しい」

唇を噛みながら語る八巻住職。尾浦に住んで6年。大震災を経験したことで、人々の思いに寄り添う気持ちは確実に強くなっているようだ。

そして、「だからこそ」と八巻住職は力強くこう続ける。
「力になりたいけど、なんにもできないのが本当に歯痒いんです。この尾浦に生まれ育った人たちがここでいままでのように生活ができるよう、現状を知ってもらい、支援を訴えていきたいと思っています」

エンジニアになるはずが、思いがけない縁で尾浦という地に住職として根を下ろし、そして、人々の優しさ、温かさに触れ、ともに震災を経験した八巻住職。

最後に、そんな"泣き虫和尚"が涙をこぼしながら、こう説いた。
「みんな、生き残るべくして生き残ったんです。運だけで生きている人なんて、一人もいない。そして、生きている人たちには役目があるはずです。その役目を探し、それを果たしてから死んでほしい。そう願っています」

震災から2年――。改めて、自分の役目はなんなのか。和尚の言葉をきっかけに考えてみてはどうだろうか。

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