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小松政夫「私は死ぬまで“コメディアン”でありたい」古きを知る人間力

[週刊大衆2016年11月21日号]

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小松政夫「私は死ぬまで“コメディアン”でありたい」古きを知る人間力

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 植木等の付き人になってから早いもので、53年が経ちましたね。博多から役者になろうと思って出てきたのが、19歳のとき。劇団の養成所に入ろうと思ったら、入学金が払えなかったんですよ、お金がなくて。それから、いろいろなアルバイトをしましたね。結局、車のセールスの仕事がうまくいったんです。ラーメンが1杯40円とかの時代に、月給100万は稼いでいましたから。

 それが、植木の付き人になったら700円でした(笑)。でも、全然苦労したとは思っていませんね。スケジュールも一週間で10時間しか寝られませんでしたがね。

 それでも、植木のそばにいられるだけで嬉しかった。もうなんでもやりますよ。お茶、タバコを持っていくなんて誰でもできることですから。“お~い”なんて呼ばれたら恥ですよ。どこにいってもずっと、植木を見ていましたね。

 いま思えば、人を観察するってことが一番の勉強だったんだなと思います。植木も“芝居なんて手取り足取り教えるもんじゃない。観察力の鋭いやつの勝ちだ”っていつも言っていました。

 だから、私のギャグには全部モデルがいるんですよ。“どーして? どーして? おせ~て”は飲み屋で聞こえてきたフレーズですしね。

 当時の芸能界と、いまではずいぶん変わりましたね。最近は、挨拶しない人も多いですからね。そういう面倒なことをなくしてしまおうってことなんですかね。もちろんちゃんと挨拶にくる人もいますがね。昔は、役者として自分がどの位置にいるのかっていうことを考えて、上から順に挨拶回りしたもんですよ。

 楽屋がすべてを物語っているんです。座長の楽屋はここ、副座長格はここって。私は、植木から誰にでも会釈しろって教えられましたから。相手がどんな人なのかわからないから、テレビ局の廊下では全員、自分より上の人だと思えって。挨拶をされて悪い気持ちになる人なんていないですからね。それに、挨拶で現場の雰囲気もよくなります。

 いまは、芝居をやっている人の中では、かなりの年長者になってきたわけですから、座長ではなくても、みんなで飲もうって誘うこともありますよ。誘ったからには、先輩にならなければなりませんからね。それに、割り勘で酒を飲むのは、大っ嫌いなんですよ。

 まあ、私が演技でしくじっても、みんなでカバーしてくださいよって意味も込めてだけどね(笑)。

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