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新メジャーリーグ 旬 NEWS from USA vol.1

[週刊大衆05月07・14日合併特大号]

シアトル・マリナーズのイチロー外野手(38)は今シーズン、すでに2つの大きな仕事をこなした。
ひとつは3月29日、東京ドームで行なわれたアスレチックスとの開幕戦。

1回に今季メジャーリーグ全体の初安打となる遊撃内野安打を放つと、5打数4安打1打点と大爆発。
プロ初となる開幕戦4安打で、2度とないかもしれない凱旋試合を、勝利に導いた。
もうひとつは、日本時間4月10日、世界中が注目したレンジャーズ・ダルビッシュ有の初登板試合で彼から3安打を放ち、先輩の貫禄を見せたことだ。
6回途中5失点で降板したダルビッシュが淡々とダッグアウトに引き揚げる姿に

「すごくよかった。あそこで帽子を取っていたら、たいしたことねえなあと思っていたかもしれませんが、あれだけ歓声を浴びて、ぐっと何か内に秘めているものがあったはずですから」
と、相手のプライドを思いやった発言で株も上げた。

イチローの今季の活躍は、マ軍のウェッジ監督が決断した打順「3番」への転向によるところが大きい。
イチローは昨季、10年連続で続いていたシーズン200安打、打率3割、球宴出場、ゴールドグラブ賞がすべてストップした。
個人の連続記録という重圧が消え、原点に戻って、自分を見つめ直すチャンスを得たわけだ。
メジャー入り当初から、イチローの打順「1番」に批判的な声は強かった。
1番打者に最も求められるのは出塁率。
ボールには手を出さず、四球を選ぶことも重要な仕事なのだ。
ところが、イチローは悪球に平気で手を出し、凡退する。

「なぜ、あんなボールに手を出す。チームの勝利に貢献せず、自分のヒットしか考えていない」
というセルフィッシュ(自己中心的)な姿勢を批判する声を、ヒット数で黙らせていた。
ちなみに、メジャーで最も嫌われるのは、セルフィッシュな選手である。

連続200安打がストップし、打順も「3番」に転向。
批判的な声は消えて、好きなボールを思う存分、打てるようになった。
「3番」という打順は、実はメジャーリーグでは最強打者が座る"玉座"だ。
日本のクリーンアップは3、4、5番打者を指すが、メジャーのそれは「4番」だけ。
「4番」の仕事は走者を返すだけだが、「3番」は4、5番打者につなぐことと、走者を返すことの両方が要求される。
さらに3番打者には、初回に必ず打席が回る。
その第1打席で長打が出れば、試合の流れを一気に引き寄せられる。
だからこそ、「3番」に最強の打者を置くのが定石なのだ。

メジャーの「3番」には、怪物と呼ぶにふさわしい選手たちが名を連ねる。
その筆頭が、一昨年まで10年連続打率3割&30本塁打&100打点をマークし、最も三冠王に近いといわれる現役最高のバッター、エンゼルスのアルバート・プホルス(32)だ。
続いて、現役最多の8年連続30本塁打&100打点を継続中で、両打席アーチ12試合も記録しているヤンキースのマーク・テシェイラ(32)。
さらに、2年連続本塁打王のブルージェイズのホセ・バティスタ(31)、10年にMVPに輝いたレンジャーズのジョシュ・ハミルトン(30)、11年MVPのブルワーズのライアン・ブラウン(28)など、キラ星の如し。
そんな打者たちと肩を並べるイチローは、日本人の誇りだろう。
思いのままに打てれば、長打も増える。
かつて、ヤンキースのジョー・トーリ監督は、イチローのフリー打撃を見て、

「あんなに簡単にスタンドへ入れるのか!」

と目を丸くし、イチロー獲得を球団に本気で打診した(実現はしなかったが……)。
同じように、先のレンジャーズ戦の試合前練習でも、レ軍のワシントン監督はイチローの長打力に驚きを隠さなかった。
このままいけば、本塁打と打点の自己新(本塁打は日本で25本= 95年、メジャーで15本= 05年、打点は日本で91打点= 97年、メジャーで69打点= 01)を更新することだろう。

05月08日公開のvol.2に続く・・・。

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