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メジャーのスラッガー なで斬りにする!ダルビッシュ「新・魔球の正体」 vol.1

[週刊大衆06月04日号]

「ダルビッシュのカーブは、現役投手でナンバーワン。ストライクゾーンにとどまりながら、膝の高さに決まる。オレは、カーブを空振りすることはめったにないんだが、本当に驚かされたよ」

5月7日(日本時間=以下同)、今年でメジャー18年目、昨季まで通算2723安打の強打者、ジョニー・デーモン(インディアンス)は、その日、2三振を喫したダルビッシュ有(25)の投球について、こう脱帽のコメントを述べた。
驚くのも無理はない。メジャーの計測データによれば、ダルのカーブは、最大落差がなんと41センチ!
日本でもメジャーでも、スライダー全盛の現在、これだけのカーブは絶大な威力を発揮する。
ダル自身も
「一番最初に覚えた変化球で、自分の中でも一番完成度の高いボール」
と自負する球なのだ。

「日本ではそれほど投げていませんでしたが、メジャーでは明らかに増えた。まさに"メジャー仕様"の新魔球といったところでしょうね」(専門誌記者)

メジャー全体でも一番といっていい注目選手のダルビッシュ。
その期待を裏切ることなく、5月21日時点で、8試合に先発して6勝1敗。
防御率2・60、58奪三振という堂々たる成績。
しかし、これらの数字以上に、テキサスのファンのハートをワシ掴みにしたのは、彼の心意気だった。

5月12日のエンゼルス戦。
雷雨で1時間58分もの間ゲームが中断したが、先発のダルビッシュは、再開後も志願して続投。
「通常、メジャーでは中断が長引いた場合、先発投手はお役御免。再開後は、別の投手が投げるのが常識です。現に再開後、エンゼルスは、翌日の先発投手がスライドで登板しました」(スポーツ紙デスク)

彼は中断中も15分おきにキャッチボールを続け、登板時と同じリズムを維持。
当然のような顔をして続投し、6回途中まで93球を投げた。
チームはローテーションを崩さずに済み、監督もチームメイトも大感激だった。
この日、2本塁打の主砲・ハミルトンも「続投してくれたことは、自分も誇りに思う」と大絶賛。

「メジャーではチームは家族同然で、その絆が何より重視される。自己中心的なプレーが蔑まれるのも、そのためです。新入りだったダルですが、すでに完全にチームの一員ですね」(在米カメラマン)

フォア・ザ・チームの精神を持つヒーローが、胸のすく三振ショーを見せてくれるのだから、テキサスのファンにはたまらない。
大リーグ研究家の福島良一氏がいう。
「ダルビッシュは、メジャーのファンが好むタイプのピッチャーです。バッターと真っ向勝負して三振を取りますからね。野茂が全米で大旋風を巻き起こしたのは、三振の山を築いたから。テキサスは、ノーラン・ライアンを輩出した土地ですから、なおさらです」

三振の秘密は、自在に投げる12とも13ともいわれる球種にある。
ダルと対戦したヤンキースの主砲・テシェイラは
「球数を投げさせようとしたが、無理だった。4種類以上の球で全部、ストライクが取れる投手は、そう簡単に攻略できない」とコメント。
「ダルは野球を始めた頃から"変化球マニア"。次々とマスターし、磨きをかけてきた。飽くなき探求心と、ズバ抜けた器用さがあります」(前出・デスク)

日本人初のメジャーリーガーである野球評論家の村上雅則氏は、ダルの変化球がメジャーの強打者をキリキリ舞いさせる理由を、次のように分析する。
「ダルビッシュの投球フォームは、一般的なアメリカ人投手とは違い、リリースポイントが15.20センチほどバッター寄り。このため、ボールが打者の近くで曲がることになります」

こうした球自体の力もさることながら、彼のピッチングの最大の強みは、その投球術にある。
先に述べたエンゼルス戦で、誰もが認める"メジャー最強打者"プホルスと対戦したダル。
1打席目は速球で内角を意識させ、三邪飛。
2打席目は変化球中心の外角攻めで、同じく三邪飛。
そして3打席目は狙いを絞らせず、最後は、本来はプホルスが得意な外角高めにカットボールを投じ、空振り三振に切って取った。
「とにかく、ダルの打者を見る力は図抜けている。打者の動作、それまでの配球を勘案し、投球を組み立てています。その打者に対する洞察力こそが、彼の球が魔球となる最大の要因でしょう」(前出・専門誌記者)

エンゼルスの名将・ソーシア監督は試合後、
「彼は緩急自在。スライダーなどブレーキの利いた球がよかったし、速球にも切れがあった」
と素直に脱帽した。

05月29日公開のvol.2に続く・・・。

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