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メジャーリーグ 旬 NEWS from USA 9th なぜメスを入れるのか? vol.1

レッドソックスの松坂大輔投手(31)が、完全復活へ向けての第一歩を踏み出した。

この6月11日(日本時間)、右ヒジ腱移植手術を受けてから、ちょうど1年でメジャー復帰を果たしたのだ。
390日ぶりの先発マウンドで、5回80球、4失点で敗戦投手となったが
毎回の8奪三振と最速93マイル(約150キロ)もマークし、力強い復活劇を演じた。
地元フェンウェイ・パークのマウンドで躍動した松坂。
80球のうち、53球が140キロを超えて、腕を振れることを証明した。
また80球中、52球がストライク、四球も1個だけで制球も安定していた。

「全体的にストライクが多かった。5回で8三振を奪ったんだ。いい投球だったよ」
と、バレンタイン監督も合格点を出す。
ネット裏で観戦し、同じ手術を経験している桑田真澄氏も
「予想以上にスピードも出ていたし、フォームもよくなっている。よく、ここまで回復した」
と、驚きを隠さなかった。

松坂が受けた手術は、損傷したヒジの靭帯を切除し、正常な腱を移植して患部の修復を図るもので、1974年にフランク・ジョーブ博士によって考案された。

この手術を初めて受けた投手にちなみ、「トミー・ジョン手術」とも呼ばれている。

今日まで同手術を受けたメジャーリーガーは、そうそうたる面々ばかり。
昨年の投手三冠王、ジャスティン・バーランダーを始め、クリス・カーペンター、09のドラフトで全米1位のスティーブン・ストラスバーク、メジャーのセーブ王であるマリアーノ・リベラ、そして、49歳で現役を続けるジェイミー・モイヤーなど。
日本人も村田兆治から、荒木大輔、メジャーでも活躍した大塚晶則や五十嵐亮太、田沢純一や和田毅の名が挙がる。

実にメジャー登録されている投手の9人に1人が、この手術を受けているのだが、なぜ、これほどまでに多いのだろうか?
まず挙げられるのは、その高い成功率。
現在では90%を超えるといわれ、選手も手術を決断しやすい。
次に手術前より強い体に生まれ変わり、球速が増す可能性が高いことだ。
手術後のリハビリは高校生以下では耐えられないといわれるほど過酷だが、それゆえに、腕以外の筋力が強化される。
もちろん、最終的には患部も強くなる。
被術者第1号のトミー・ジョンは手術後、3度にわたって20勝をマークしているし、村田兆治も復帰後の7年間で59勝を挙げている。

そして、この手術の最大のメリットは、選手寿命が伸びることだろう。
リベラは40歳を過ぎて初の40セーブ超えをマークし、通算セーブの新記録を樹立。
モイヤーも今年2勝を挙げて、大リーグ史上最年長勝利記録を49歳180日に更新した。
31歳の松坂は「あと10年から15年投げるために手術を受けた」と語ったが、決してオーバーではない。

ただ、メジャーリーガーの選手寿命が伸びている理由は、この手術だけではない。
忘れてはいけないのがトレーニング方法で、特に「体幹」を鍛えることの重要度が増している。
体幹とは、体のコアの部分、つまり、腹筋だけではなく、背中や腰回りを含めた胴体の中心部分で、そこを鍛えるのだ。
この体幹トレーニングで選手寿命を伸ばした代表格は、22シーズンもメジャーで投げ、通算303勝、4875奪三振(歴代2位)をマークし、サイ・ヤング賞を5度も受賞した"ビッグ・ユニット"ことランディ・ジョンソンだ。
アリゾナにあるトレーニング施設で汗を流し、04年には大リーグ最年長の40歳8カ月で完全試合を達成している。

06月28日公開のvol.2に続く・・・。

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