日刊大衆TOP 芸能

WBC日の丸エースたちの「超絶魔球」百科 vol.1

[週刊大衆2月4日号]

WBC・サムライJAPANが、本格的な戦闘モードに突入した。
3月2日に初戦を迎える第3回ワールドベースボールクラシック(以下=WBC)に向け、日本代表の各選手は例年より早いペースで自主トレをスタート。
「やはり、選手たちの熱気が違いますね。身体もほぼ出来上がっているし、覚悟がビンビン伝わってきますよ」(スポーツカメラマン)

WBCの予選第1ラウンドで、A組の日本はキューバ、中国、ブラジルと福岡で戦い、2位までに入れば、A組とB組(韓国、豪州など)の上位2チーム同士が対戦する東京での第2ラウンドへコマを進める。そこで勝ち上がれば、C組・D組の勝者2チームとともに、米サンフランシスコで行なわれる準決勝、決勝へと進むという日程だ。

予選ラウンドで対戦するキューバ、韓国に加え、「今回こそ」の思いで挑む野球発祥の国・アメリカや、ドミニカなど、世界の強豪が集うのがWBCの舞台。
「1月に世界的ブックメーカーの各社が優勝予想を出しましたが、1位は平均2・75倍のドミニカ。2位がアメリカの2・9倍。日本はそれに次ぐ3・33倍の3位となっています」(専門誌記者)

日本代表にメジャー組が参加しないため、この予想になったわけだが、世界の野球事情に精通する大リーグ研究家の福島良一氏は、こう断言する。
「メジャーリーガーがいなくても日本は勝てます。今回の日本の投手陣は、優勝した過去の2大会よりも素晴らしい布陣ですから」

06年、09年の過去2回の優勝は、確かに投手力で勝ち取ったもの。それを上回るという今回の「日の丸エース」15人の全陣容はvol.3をご覧いただきたい。
「日本の投手陣が優れている点は、ズバ抜けた制球力とタテの変化球を持っていること。絶妙なコントロールで追い込み、経験したことのない落差の決め球を使われれば、手も足も出ませんよ」(スポーツ紙デスク)

見たことがないほど鋭く変化する球――打者からしてみれば、"魔球"というほかはないだろう。

野球評論家の関本四十四氏も、こう解説する。
「かつて、アマの日本代表チームが対キューバ戦で負け続けていたとき、代表の監督・コーチ陣は、強豪国の打者には、①タテの変化が有効。②緩急の差が30~50キロあるピッチャーがベスト、という報告書を提出しています」

その特徴に合致し、理想の投手を体現した存在が、巨人の杉内俊哉だろう。
「杉内の武器はストレートとチェンジアップですが、その2つの球種を同じフォームで投げる。打者はまったくタイミングが合わず、ど真ん中でも空振りするハメになります」(前出・デスク)

杉内は今回の候補選手の中で、ただ一人、第1回大会から出場。前回大会では5試合投げて、無失点に抑えている。
前出の福島氏がいう。「杉内はアメリカから"最高の投手"という評価を得ています。メジャーリーガーは総じて緩急の差に弱く、チェンジアップを持つ投手は成功していますね」

メジャーには左の強打者が多く、左投手というだけで、かなりのアドバンテージがある。そこに制球力とチェンジアップという魔球を持つ杉内は、まさに「鬼に金棒」なのだ。

同じ巨人の内海哲也も、杉内と同様に左投手であり、チェンジアップを決め球とする。
「内海はもともと大きなカーブが持ち味でしたが、チェンジアップを覚えてからさらに進化、最多勝を、11年、12年と2年連続で獲得しています。09年の前回大会では不甲斐ない働きしかできず、原辰徳代表監督に"ニセ侍"呼ばわりされた雪辱を果たしたいところでしょう」(スポーツ紙記者)

チェンジアップと並び、"世界を斬れる魔球"がフォークだ。
「フォークは、海外では"投げると不自然な力が加わり、肩や肘を痛めるデスボール"とされて、少年野球から投げさせない。しかし、日本人投手には、この難しい球をモノにする器用さがあります」(デスク)

代表メンバーにも澤村拓一、能見篤史、山井大介、浅尾拓也、今村猛、大隣憲司、涌井秀章などフォークを操る投手が数多くおり、日本の大きな武器となることは間違いない。また、海外の打者が最も戸惑うといわれているのが、西武の牧田和久。
「独特のアンダースローから繰り出される球は、すべてが魔球。日本独自の完成品として、世界に誇れる存在です」(ベテラン記者)

かつて、同じ下手投げの渡辺俊介(ロッテ)が、シドニー五輪や過去2回のWBCなどの国際舞台で活躍しており、牧田も同等以上の働きが期待される。また、その「強心臓」ぶりも大舞台向きだ。
「とにかく強気のピッチングが持ち味。打てるものなら打ってみろと、内角にズバズバ行きます」(前同)

超精密機械さながらのピッチングを披露するのが、攝津正。その絶妙のコントロールは、概して制球力のある日本投手の中でも頭ひとつ抜けている。
「テークバックが小さく、球の出どころが見にくい。軸もブレないから、四球が少ない。直球はそれほど速くないがキレがあり、変化球との兼ね合いがいい。そして、落差のあるシンカーこそが攝津の"伝家の宝刀"。右打者の膝元、ちょうど死角に消えていく感じで、フルスイングしてくるメジャーのバッターは、かすりもしないでしょう」(前出・専門誌記者)

前回のWBCで、"日本投手のイメージが変わった"とアメリカ代表関係者を驚かせたのが、松坂大輔のピッチングだった。
「意外に思われるかもしれませんが、現在の日本人投手には、メジャーリーガーと遜色ない速球を投げる本格派が多い。WBCが開かれる3月は、本格派に有利です。まだシーズン前で、バッターは速球に目が慣れていませんからね」(福島氏)

今回のメンバー随一の剛球を投げるのが、澤村拓一だ。高速フォークとタテのスライダーという武器もあるが、最大の魅力は直球。現在、澤村は球にさらなる重さを加えるため、体重増に取り組んでいる。
「1日8回、食事を摂り、体重は100キロを越えているでしょう。体重増や澤村が取り組んでいるウエートなどのトレーニングには賛否両論ありますが、メジャーのパワーに対抗する一つの方法ではある。どこまで通用するか、楽しみです」(前出・ベテラン記者)

1月29日公開のvol.2に続く・・・。

この記事が気に入ったら
をしよう

いいね!

@taishujpさんをフォロー

大衆のオススメ


オススメタグ


人気記事ベスト10


日刊大衆公式チャンネル


Copyright(C) 日刊大衆 Futabasha Publishers Ltd. All rights Reserved.