日刊大衆TOP 芸能

野茂もダルも超える! ヤンキース黒田博樹「魂のサムライ伝説」10連発 vol.1

[週刊大衆12月17日号]

「彼には、ビッグマネーを手にするチャンスがあったんだ。にもかかわらず、我々のチームに戻ってきてくれた……」

ヤンキースのキャッシュマンGMはこう語り、黒田博樹投手(37)に対する感謝の念を表明した。

11月20日、ヤンキースと黒田は、年俸1500万ドル(約12億3000万円)+出来高100万ドル(8200万円)の1年契約を結んだ。今季の16勝11敗、防御率3・32は、鳴り物入りでメジャー入りしたダルビッシュ有と同じ勝ち星。防御率ではダルを上回っている。

世界的名門のヤンキースの一員として残したこの数字は、見事のひと言。
「投手有利のドジャースタジアムから打者有利のヤンキースタジアムに移り、成績が落ちるといわれていたのに、昨年に続いて200イニングを投げ、自己最高の16勝を挙げました」(大リーグ研究家・福島良一氏)

同氏によれば、メジャーで用いられるWARという選手の総合評価指標で、黒田はア・リーグ投手の5位。それだけの投手ゆえ、今回の争奪戦も激しかった。
「ドジャースやエンゼルスは、ヤンキースを上回る金額の年棒での複数年契約を提示したといわれています」(現地在住のカメラマン)

しかし、黒田はカネに目もくれず、残留を選んだ。シーズン終了直後、主将のジーターから「絶対戻ってきてくれ」とメールをもらい、エースのサバシアにも「ヒロには残ってほしい」と熱望された黒田。
「再契約できて幸せ。今季戦ったチームメートとともに、世界一に挑戦したい」と、彼らの思いに応えたのだ。まさにサムライという言葉が似合う男気だが、広島からドジャース入りした際のエピソードからも、その硬骨漢ぶりは窺える。

「黒田はド軍に4年契約を提示され、自ら"3年契約にしてほしい"と願い出た。契約が1年短くなれば、10億円以上のカネが飛ぶ。"そんな選手は見たことがない"と、代理人が驚愕したそうです」(専門誌記者)

黒田の著書『決めて断つ』によれば、〈アメリカでまだ1球も投げていない投手なのに、そんな大金をもらうということに抵抗があった〉というが、10億円を平気で捨てられる人間が、どれだけいるだろうか……。

結局、黒田はド軍に4年在籍するが、彼はそこで目覚ましい適応力を見せる。
「先発投手にとって最大の問題は、中4日という登板間隔。また、チームで戦うという考えから、登板しない日も球場入りするので、平均して休みは月3日。想像を絶するハードさです」(在米ジャーナリスト)

28連戦という日程もあった過酷なシーズンを乗り切るため、黒田はブルペンでの投球をわずか36球に制限した。体力を温存するため「背番号の倍」の球数で止める。ブルペンで投げ込んで調整する日本のスタイルを捨てるには、相当な勇気が必要だったはずだ。

投球内容も進化した。もともと、低めの制球が抜群だったが、「メジャーの5年間で磨いたのは、低めに沈むツーシームをコントロールよく投げ込むこと。コースを外さず、あくまでもストライクゾーンで攻める。無駄な四球がない超一流の投球術です」(前出・福島氏)

精神的にも適応したことを感じさせたのが、今年4月13日、本拠地開幕戦で8回を5安打無失点に抑えたあとのコメントだ。「完封を意識したか」と問われ、「そこまでこだわりは持っていない。アメリカでは、完封は自己満足に近い。毎試合、安定して投げていかないといけない」

チームで戦い、自分の役割を果たす。味方の援護がなくとも、まったく不満を表に出さず、黒田は淡々と投げ続けてきた。

そんな黒田が、我を忘れて大暴れしたことがある。
「ド軍時代、ダッグアウトで物に当たったんです。翌日、当時のジョー・トーリ監督に呼ばれたそうです」(前出・専門誌記者)

理由を尋ねるトーリに、黒田はこう説明した。
「自分にとってマウンドは最前線、戦場で戦っているつもりでいる。ですが、昨日は試合の途中に技術的なことをいわれて、"戦場にいる兵士に、その場で鉄砲の撃ち方を教える人なんていないだろ!"と、カッカきてしまいました」

12月11日公開のvol.2に続く・・・。

この記事が気に入ったら
をしよう

いいね!

@taishujpさんをフォロー

大衆のオススメ


オススメタグ


人気記事ベスト10


日刊大衆公式チャンネル


Copyright(C) 日刊大衆 Futabasha Publishers Ltd. All rights Reserved.