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長嶋茂雄VS野村克也「球界"牛耳り"」覇権バトル vol.2

[週刊大衆12月24日号]

野球評論家の黒江透修氏は、原監督と長嶋監督との共通点を指摘する。
「こう話せば選手に伝わる、というのがわかっている。カリスマ性というか、スター性があるんですね」

しかし、野球はカリスマ性だけでは勝てない。今季の巨人が日本一になった理由は、原監督が継承した「長嶋イズム」だけではない。
「12年から加入した橋上秀樹戦略コーチの存在が大きかった。07年から09年まで楽天・野村監督の下でヘッドコーチを務めていた彼は、巨人に野村イズムを持ち込んだ。"これを狙えば打てる確率が高い"という配球に関する分析がズバズバ当たり、阿部を筆頭に"神様、仏様、橋上様"と、選手が心酔するまでになりました」(前出・夕刊紙記者)

現在の巨人には橋上のほか尾花、秦、荒井、田畑ら、ヤクルトで野村の教えを受けたコーチ陣がズラリ。そして、もう一人、究極の野村派がいる。野村氏のDNAを真に継承する、実子の野村克則氏がコーチとして在籍しているのだ!
「10年から二軍バッテリーコーチを務めています。人柄は大学時代からお墨付きで、彼を悪くいう人間は誰もいない。選手たちからの信頼も絶大です」(前同)

長嶋イズムと野村イズムの融合こそが、今季の巨人の強さの秘密だったのだ。しかし、貪欲にすべてを飲みこむこの姿勢は、長嶋イズムの最たるもの。

実は、長嶋野球の遺伝子は、世界中に散らばっている。09年の第2回WBCを制覇したのは原監督であり、今年のワールドシリーズを制したのは、長嶋の教え子、デーブ・ジョンソン監督(サンフランシスコ・ジャイアンツ)だった。
「75年に来日したジョンソンのため、長嶋監督は自宅近くに家賃が月100万円もする一軒家を借りて、英語ができるミスターの奥さんが飯を食わせたり、公私にわたって面倒を見た。ジョンソンは、長嶋監督から日本式の管理された猛練習を学び、その方法でメジャー屈指の名監督になった。ミスターのスピリットが世界を制した、といっても過言ではないですよ」(前出・ベテラン記者)

さらにいえば、09年のワールドシリーズで、日本人として史上初めてMVPを獲得した松井秀喜も、長嶋監督の指導で花開いた。

世界の野球を席巻した長嶋の遺伝子。日本球界で増殖する野村の遺伝子。激しく争ってきた両者だが、そこには常に、お互いへの尊敬と愛情があった。

2つの遺伝子はいつか混じり合い、これからも球界を支えていくことだろう。

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