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名種牡馬の訃報で蘇る数々の思い出

 大種牡馬、ブライアンズタイムが亡くなりました。
 35歳まで頑張ったシンザンに比べれば、28歳という年齢はまだまだ若いのですが、人間の年齢に換算すると85歳前後。いまは、お疲れ様でしたという言葉しか浮かんできません。
 種牡馬初年度の91年に20世紀最後の三冠馬、ナリタブライアンを輩出。長い騎手生活の中で、ただ一頭だけ、この馬を相手にしたときは、どう乗っても勝てない・・・2着で仕方がないと思わされた、正真正銘の怪物でした。
「桜花賞」「秋華賞」「エリザベス女王杯」を制したファレノプシスは、ブライアンズタイム産駒の名牝です。とっても乗りやすい女の子で、根性もあるし、どんなペースになっても、それに合わせたレースができる器用さと賢さを持ち合わせていました。
 

 ブライアンズタイムのパワーとダート適性を受け継いだのが、タイムパラドックスです。彼とのコンビで制したGⅠは、「ジャパンカップダート」「川崎記念」「帝王賞」「JBCクラシック」の4つ。どれも思い出深いレースです。
 3度目のダービー制覇を狙っていた02年。巡りあったのが、ブライアンズタイム産駒のタニノギムレットでした。2月24日のレースで落馬事故で骨盤を骨折。全治3~6カ月という診断を受けながら、「今年はどうしてもこの馬でダービーを勝ちたい!」という強い気持ちでリハビリに励み、1カ月半で現場復帰。
「もう戻ってきたの?」
 というライバルたちの温かい(?)声にも励まされ、3度目のダービー制覇を成し得ました。
 表彰式で、小泉純一郎総理大臣(当時)から掛けていただいた「おめでとう」のひと言は、僕にとってもタニノギムレットにとっても大きな勲章でした。

【出走すれば楽しみ。期待の牝馬の名前】

 突然の訃報にまだ戸惑っていますが、彼が遺した産駒とともに、ファンの皆さんに喜んでいただけるような競馬をしたいと思っています。
 今週末、4月21日に行なわれる重賞競走は、京都がGⅡ「マイラーズC」(芝1600m)、東京がGⅡ「フローラS」(芝2000m)の2つ。僕は東京で、オークスの前哨戦となる「フローラS」に参戦する予定です。
 このレースは、92年にキョウワホウセキで、05年にはディアデラノビアで優勝していますが、今年のパートナーは、サンデーサイレンス産駒のマンハッタンカフェを父に持つ松永幹夫厩舎の期待の星、イリュミナンス(牝3)の予定です。
 彼女は現在、1勝馬ですから、確実に出られるかどうかはわかりませんが、出られたらチャンスは大! 
 これまで乗ったルメール騎手、ユーイチ(福永祐一騎手)が声を揃えて、距離が伸びたほうがいいタイプとコメントしているように、僕自身も楽しみにしている一頭です。
 牝馬クラシック戦線に名乗を挙げるためにも、このレースが勝負となります。みなさんも、彼女の名前を覚えていてください。

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