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究極の馬・サイレンススズカの凄さ

11月30日の昼休み、「中京競馬場開設60周年記念・思い出のベストホースレース大賞」の授賞式に出席させていただきました。
ファン投票で選ばれたのは……サイレンススズカ。僕にとっては忘れることのできない名馬であり、98年、中京競馬場で行われた「金鯱賞」は、いま思い出しても全身が震えるほど衝撃の走りでした。
 

テンよし、中よし、しまいよし。

スタートからスピードの違いで先頭を走り、道中はしっかりと折り合って、力を温存しながら先頭をキープ。それでいて最後の末脚は追い込み馬よりも切れる……競馬に絶対はありませんが、それでもなお絶対を追い求めるとすれば、サインレンススズカのような馬に行き着くはずです。
この「金鯱賞」で2着につけた差は、1・8秒。0・1秒違えば1馬身違うといわれていますから、とんでもない大差勝ちです。

「今日のような競馬ができたら、もう世界中のどんな馬が相手でも負けません」

レース後、みなさんの前で宣言した言葉は、100%本気でした。
秋初戦となった「毎日王冠」では、無敗の快進撃を続けていたエルコンドルパサーとグラスワンダーを完封。エルコンドルパサーに騎乗していた同期のマサヨシ(蛯名正義)に、「影さえも踏めなかった」と悔しがらせた走りは、“怪物”を通り越し、サラブレッドとしては、“究極”の強さだったと思います。

それだけに、続く「天皇賞・秋」で起こった悲劇は、それからしばらく、僕が見る景色からすべての色を奪い、闇と隣り合わせになるほど、悲しいものでした。
もし、あのとき、何ごともなく府中の4コーナーを回っていたら、どうなっていたんだろう。
15年経ったいまでも、ふとそんなことを思ったりします。

左前脚の手根骨粉砕骨折、普通なら、ジョッキーが大ケガを負うほど激しく転倒していたはずなのに、それでも彼は最後まで踏ん張ってくれました。
僕が大ケガをしないように、痛みに堪えて、体を支えていたサイレンススズカ……あの姿を思い出すたびに、馬と騎手の信頼関係、築き上げてきた絆の強さを感じずにはいられません。
騎手と馬の関係は、単なる乗り役とサラブレッドのそれじゃない。極めれば、もっと深い関係になれることをサイレンススズカに教えられたような気がします。

2013年の競馬も、いよいよあと2週。今週末は、僕が唯一まだ手にしたことのないGⅠ「朝日杯FS」が行われます。同レースは、来年から阪神で施行されることが決まり、中山が舞台になるのは今年が最後になります。

パートナーは……角田晃一厩舎の牝馬ベルカント。牡馬の中で、紅一点、大きなチャレンジになります。勇気ある決断を下した後輩の期待に応えるためにも、ここは一発勝負。大きな勲章をプレゼントしてあげたいと思っています。どうか期待していてください。

究極の馬・サイレンススズカの凄さ

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