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緊急対談 吉井理人×福島良一「田中将大は何勝するのか?」 vol.01

[週刊大衆03月24日号]

昨季、24勝無敗、防御率1・27という"絶対エース"として君臨。
楽天を初の日本一へと導いた田中将大投手(25)。

彼は世界一の名門球団ヤンキースでも、大活躍できるか?
メジャー3球団で投手を務めた吉井理人氏と、本誌連載でもお馴染みの福島良一氏に訊く!!
※※
――いよいよ、田中のメジャー1年目が始まります。
いきなりですが、ズバリ、今季どの程度の成績なら、田中は"ヤンキースのエース"の座を勝ち取ることができるでしょうか。

福島:今季の田中について、ジラルディ監督は「先発ローテーションの3番手」で行くと明言しているので、シーズン投球回数は180イニング前後になるでしょう。
その中で勝ち星は最低でも2桁、できれば15勝はクリアしてほしい。

吉井:僕も大活躍できると予想しています。
ただ、1年目のダルビッシュがそうだったように、かなり大事に使われるはずです。
開幕当初は1試合80球、5~6イニングが目安。
そこから徐々に球数を増やしていき、シーズン後半には120球くらい投げられるようにもっていく。
先発3番手なら、年間30試合投げれば合格でしょう。
打線の援護にもよりますが、田中なら、ダルビッシュの1年目(16勝9敗)ぐらいの成績は可能だと思います。

福島:ヤンキースは田中を長い目で見ています。
7年161億円という長期契約を交わしたのもそのため。
だから、7年トータルでどれだけ勝てるかも問われます。
仮に今季20勝しても、来季1桁に終われば成功とは言えない。
常勝軍団ヤンキースのエースなら、毎年15勝前後、7年で100勝以上が求められます。

吉井:そうです。メジャーは隔年でいい成績を残してもダメですね。
ダルビッシュも2年連続で好成績を残したから、今シーズンは開幕投手を任されたんです。

福島:優勝を宿命づけられたヤンキースのエースなら、負け数も少なくしたい。
昨年引退したアンディ・ペティットも現役18年間で負け越したシーズンはありません。
現在のエース、CC・サバシアも通算成績は205勝115敗と高勝率。
田中も7年間で100以上勝ち、なおかつ負けは60までに止めたいところです。

――田中の武器であるスプリッター(※1)やスライダーは、通用しますか?

吉井:文句なしに通用すると思います。
メジャーの公式球は、日本のボールより縫い目が高いぶん、指にかかってスライダーもよく曲がるだろうし、スプリッターもさらに鋭く落ちるようになるはずです。

福島:吉井さんはメジャーに行って、日米のボールの違いを感じましたか。

吉井:日本のボールより少し大きく、滑るなあとは感じました。
ボールをしっかりグリップしなければならないぶん、肘への負担もあります。
僕も最初のキャンプで肘が張って、「こりゃ、メジャーあかんかも……」と弱気になったのを覚えています。
でも、慣れてきたら、肘の張りも消えました。

福島:吉井さんがメジャーでプレーしている頃は、野茂をはじめ、誰もボールの違いについて話題にしませんでしたよね。

吉井:向こうの土俵で勝負する以上、当たり前だと思って投げていました。
最近ですよ、ボールの違いが盛んに言われだしたのは。
僕個人としては「何を日本中心に考えてんねん」という感じです(笑)。

福島:逆に、日本に来る外国人選手も、ボールの違いに対し何も言いませんしね。

吉井:だからマー君には、不調になってもボールのせいにしてほしくないですね。

福島:同感です。
おそらく、田中ならボールの違いは克服できるでしょう。
メジャーの「スカウティング・レポート」の評価によれば、田中はストレート、スライダー、スプリッターの3つの球種がそれぞれ70ポイント。
この採点方式では、最高点が80ポイント。
一流投手でも70ポイントと評価される球種は1つか2つしかないことを考えると、これは凄いことです。

吉井:ダルビッシュと比較すると、ストレートとスライダーはまだかなわない。
総合力ではダルが上ですね。
ただ、スプリッターとコントロールは、マー君のほうが上だと思いますね。

――低めの選球眼がいいメジャーの好打者には、田中のボールゾーンに落ちるスプリッターは見送られるという声もありますが。

吉井:真っすぐのコンントロールが鍵でしょうね。
真っすぐが低めにしっかりコントロールされていれば、スプリッターとの見分けはつきません。
たいていの打者は振ってきますよ。

福島:レッドソックスの上原浩治がそうですね。
制球力があるから、真っすぐとフォークボールの2つの球種だけでも勝負できる。
しかも、フォークボールやスプリッターは、チェンジアップと同じ効果もあります。
実は、チェンジアップは、メジャーリーガーが最も苦手とする"魔球"なんです。

※1「スプリッター」日本ではスプリットという。SFF(スプリット・フィンガード・ファストボール)やフォークなどの球種。スピードがあり、打者の手元でストンと落ちる。

03月18日公開のvol.02につづく・・・。

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