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国民食マグロ「赤身とトロどっちがウマい?」大激論 vol.02

[週刊大衆03月24日号]

(前回の続き)そんなマグロの種類別の特徴をまとめたのが、以下の表だ。

<マグロの種類と味>
●種類=色
こんなにウマい!

●クロマグロ(本マグロ)=濃い赤
「黒いダイヤ」の異名を持つ最高級品。色、味ともに濃く、寿司に向く。トロは全体の約15%しかないが、冬の天然ものは赤身でも脂の旨味が味わえる。夏でも味落ちは少ない。

●ミナミマグロ(インドマグロ)=濃い赤
身は引き締まっていて味にコクがあり、トロも多い高級品。特に、中トロの甘み、旨味はクロマグロ以上と評価する人も多い。しかし、変色が早いため、それを嫌う飲食店もある。

●メバチマグロ=鮮やかな赤
色合いが鮮やかで値段が手頃なことから、日本では最も生産量が多い。そのためスーパーや魚屋、宅配寿司で目にするマグロはほとんどがこれ。あっさりとした味と脂が特徴。

●キハダマグロ=薄ピンク
引き締まった身は刺身にしても形が崩れにくく、さらに変色しにくいので、量販店などで好まれる。トロの部分はほとんどなく、赤身にも脂がないことから味は淡泊でクセがない。

●ビンナガマグロ=ピンク
かなり安価なマグロ。赤身は柔らかく、ツナなどの缶詰への利用が多い。高緯度の低温域で獲れる若い魚体は、脂が乗っているためビントロと呼ばれ、寿司ネタとして人気。

また、首都圏の有名百貨店で鮮魚店を展開する『中島水産』の担当者も、最近の赤身の人気ぶりについて、こう話してくれた。
「年を重ねると脂に弱くなるということはあるでしょうが、最近は特に年配のお客様に、赤身を好まれる方が増えてきたと思います」

そもそも、江戸時代以前は、マグロといえば赤身を指し、トロは上等な部位とは認められていなかった。
トロは庶民の鍋の具材となるのが関の山だったという。

「最近、私も"赤身派"へと傾きつつあります」
こう語るのは本誌コメンテーターとしてもお馴染みで、その名も下関マグロ氏。

氏は古典落語を引き合いに次のように話す。
「『ねぎまの殿様』という噺がありますよね。お忍びで屋敷を抜け出した殿様が、庶民の集う店で食べたねぎま鍋をすっかり気に入ってしまうという噺です。ねぎま鍋とは、ねぎとトロのぶつ切りを煮た鍋のことですが、当時はトロは殿様などは食べない下品な食べ物で、赤身が主流とされていました」

昔は、傷みの早い脂の保存方法がなかったことも、トロが重用されなかった一因だと言うが、時代によって、同じトロと赤身でも、人々の評価がまったく異なるのは、興味深い。
「AVでも、ギャルブームがあったり、熟女ブームがあるわけじゃないですか。言ってみればトロとは熟女。昔は誰も見向きもしなかった熟女ですが、その濃厚なエロスに皆が気づき、人気になったわけです。でも、このままずっとブームが続くかといえば、そんなはずはなく、いつギャルのような赤身ブームがやってきてもおかしくない。なぜなら、どっちもウマいからに決まっているじゃないですかぁ!」(前同)

甲乙つけがたいほどの美味しさゆえに、マグロがこんなにも愛され、"国民食"となっているのだろう。

どちらがウマいかなどと論じることが、粋じゃなかったということか!?

さて、ウマいマグロを、スーパーや魚屋で見分けるコツを、築地のマグロ専門店店長に聞いてみた。
「中トロや大トロと書いてあっても、脂の乗り方を自分で確かめたほうがいいね。両方の間に厳格な規定や決まりがあるわけじゃなくて、売り手が脂の乗り方で決めてるんだから」
また、「中トロと言っても、いくつかの部位があるから、どこの部分か教えてくれる店は丁寧な仕事をしているよ」とも言う。

背なか、腹なかなど、中トロだけでも部位は複数あるのだ。
「マグロは天然と養殖に分けられ、養殖は卵から育てる『完全養殖』と、生け捕りにしたマグロを半年間ほど、いけすで太らせて出荷する『蓄養』の2種類に分けられるよ」(前同)

天然と養殖の差が特に現れるのが赤身で、「天然は濃い赤になるが、養殖は脂肪が多いぶん、ピンク色になる」(同)と言う。

最後に、家庭でも美味しく保存できるコツをベテラン漁師が教えてくれた。
「スーパーなどで買う場合、手が入っていないほど鮮度が保てるので、すでに切られているものよりも、サクを選んだほうがいいね。冷蔵庫で保存する際は、ラップがマグロの身に付かないようにすると、もちがよくなるよ」

今夜は、いろいろな種類の赤身とトロを用意して、一杯やるしかないですな!

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