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安倍晋三と小泉純一郎「悪魔の原発密約」 vol.01

[週刊大衆12月16日号]

世は臨時国会一色――特定秘密保護法案、日本版NSC、「一票の格差」問題、はては「徳洲会事件」で政界が揺れるおり、小泉純一郎・元首相の脱原発運動がエスカレートしている。

原発再稼働を既定路線とする安倍政権と、真っ向対決の様相を呈しているのだ
「8月に小泉氏の【脱原発発言】が初めて世に出た当初、安倍首相側は、まったく意に介していなかった。首相周辺からは【(小泉氏の発言を)何をトチ狂っているんだ】と、揶揄する声まで出ていましたからね」(全国紙政治部デスク)

しかし、小泉氏による一連の発言が庶民の喝采を受けるや、態度を一変。
「これ以上、脱原発世論が高まってはかなわないと、安倍首相は急遽テレビ出演(10月24日=テレビ朝日)を決定。そこで、小泉発言に対し、"(原発停止で火力発電燃料費の増加が)1年間で4兆円近い。いまの段階でゼロを約束するのは無責任だ"と、斬って捨てる挙に出たんです」(前同)

思わぬ愛弟子の反抗に、小泉元首相、堪忍袋の緒が切れた。
「11月12日、首相退任以来、7年ぶりとなる日本記者クラブ(東京・内幸町)での会見を開催。同席上、それまで"原発ゼロ"の時期を明確にしていなかったのを、"即時ゼロに!"と断言。最後通牒を突きつけました」(夕刊紙政治部記者)

さらに小泉氏は、「首相が決断すれば、できる!」と、脱原発における最大の"ガン"は安倍首相と、名指しで非難したのだ。

かたや、日本産の原発輸出の成否にアベノミクスの命運を賭け、"原発外遊"に励む安倍氏。
両者、一歩も引かぬガチンコ勝負である。

そんな折も折、仰天情報が永田町を駆け巡った。
なんと、仇敵同士と見られる安倍-小泉両氏の"手打ち式"の準備が、着々と進行。
2人が直接面会し、談話の席を持つというのだ。

自民党番記者が語る。
「安倍首相側が仕掛けたと聞いています。臨時国会終了(12月6日、会期末)直後の8日に、間髪を入れず、手打ち式を強行。ここで、変わらぬ"美しき師弟愛"を演出し、同時に、脱原発に向けた落としどころを明確に打ち出すシナリオのようです」

ちょうど72年前に日本海軍が真珠湾攻撃を仕掛けた12月8日――その日にサシで会談とは、「いかにも復古調の安倍氏が好みそうなこと」とは、同記者の弁。
「安倍首相は席上、まず小泉元首相の主張を100%肯定する。そのうえで、"エネルギー関係の代替案を考える諮問委員会"を設置する意向を伝え、同委員長を小泉氏に依頼する意向という話です」(前出・夕刊紙記者)

さらに、安倍氏は恐るべき交換条件をチラつかせるという。
「政府方針として、"将来的脱原発"を約束。小泉元首相のメンツを立てて、引き換えに、現段階での原発再稼働を認めさせるというんです」(永田町関係者)

なんたる強行突破!
しかしながら、"将来的"とは、いつか判然としない、実に巧妙な言い回し。
これが"悪魔の原発密約"と、政界ではもっぱらなのだ。

翻って、小泉氏も冷静なようだ。
政治評論家の浅川博忠氏が言う。
「(11月12日の)日本記者クラブにおける"安倍政権との決裂宣言"後の小泉元首相は、しばらく世間の反応を見ることに徹する腹だったといいます。これ以上、安倍首相に追い打ちをかけて、"安倍イジメだ"と国民に映っては、世論の獲得には逆効果になると見ているのです」
さすが策士と言うべきか。

政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が語る。
「確かに11月に入ってから、首相周辺でも"(小泉元首相とは)いずれ会わなきゃいけない"という声が出ていました」

むろん、2人の軋轢を慮って、間を取り持った人間がいても不思議ではない。
「ただ、実際に面会となっても、小泉元首相は脱原発、安倍首相は原発現状維持のまま、議論は平行線を辿るでしょう。互いの意思は変わらないと、多くが見ているのも事実です」(前同)

接近する両者ではあるが、腹を割った関係とはほど遠いというわけだ。
「安倍首相と小泉元首相は、もともと、巷間言われてきた"麗しき師弟の間柄"ではない、というのが永田町の定説。とても、意を通じた手打ちどころではありません」(官邸に近い消息筋)

というのも、納得の歴史がある。
2006年9月、辞意を表明した当時の小泉首相は、後継に安倍氏を指名。
まさに安倍氏にとって小泉氏は、絶対的な忠誠を尽くすべき恩人と誰もが見ていた。

ところが、である。
「小泉氏から指名を受け、晴れて総理となった安倍氏は、以後、小泉政権の実績を全否定するようなことばかりを平然とやってのけました」(夕刊紙記者)

たとえば、小泉元首相が乾坤一擲の勝負を賭けた、郵政民営化。
安倍氏は首相(第1次安倍内閣)になるや、小泉氏に叛旗を翻した反郵政民営化議員たちの復党を、次々に断行。

また、小泉政権時代に進めた新自由主義路線を、"所得格差が広がった"として、第1次政権では、弱者を救済する"再チャレンジ"方針へと一大転換。
加えて、両者の溝を決定的にしたのが、「小泉元首相が安倍首相を一番信用していないのは、靖国参拝問題。小泉氏は首相時代、中国の猛反発を承知のうえで、6年連続で靖国参拝を強行しました。一方、安倍首相は口では"(第1次安倍内閣時に参拝しなかったのを)痛恨の極み"と言いながら、再登板して1年近くが経っても、参拝する気配はない。そのうえ、第1次安倍内閣が発足した際には真っ先に訪中し、中国の機嫌取りに終始しました」(前同)

たぎる怒りも、ごもっともだろう。

12月13日公開のvol.02に続く・・・。

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